7月20日投開票の参議院選挙について、様々な立場の有権者の声をお伝えします。
物価高対策が最大の争点となる中、岩手県内の消費者とコメ農家に政治への思いを聞きました。

勢いが止まらない物価の高騰で、県内の消費者はそれぞれに悩みや苦しさを抱えています。

70代「年金生活だから、いくらかでも安いものをあっちこっち探して歩いている」
60代「一般に全部高い。電気料金とか水道とか怖い」

多くの人が悩まされているのがコメの高騰です。国内の平均は5kgで3000円台とピーク時より下がったものの高値が続いています。

60代・飲食業「やっぱりコメ、一番は。(去年の)倍はきつい」
70代「うちでは孫が9人いるので、(コメ)一升炊いてもその日のうちになくなってしまう現実で困る」

不満や解決を望む声、政治への思いは様々です。

60代・飲食業「やっぱり農政の失敗ではないか。消費税が下がれば、それなりに楽になると思う」
60代「やりますやりますと言っても、結果的にできない人が多い」
60代・自営業「(税金が)かかるものはしょうがない。だけど上手に使ってほしいと思う」

コメ農家は最近の価格高騰をどう見ているのか。
奥州市江刺の菊池幹由さん(76)は、江刺金札米というブランドで販売されるコメを生産しています。

菊池さんは2024年夏以降の全国的な「令和のコメ騒動」について、それ以前のコメの価格はそもそも適正とは言い難かったと語ります。

コメ農家 菊池幹由さん
「あまり安すぎた、おととしまで。価格としてはまずまず今の金額でやっとなんとか生産ができるという思い」

コメ農家にとっても資材や燃料の高騰によりコストは上昇していて、販売価格が上がっても前の年を大きく上回る利益は見込めません。

生産者にとっても消費者にとっても適切な価格設定が必要だと菊池さんは語ります。

コメ農家 菊池幹由さん
「我々が生産できるようなコストに見合った手取りになるような、消費者と生産者のちょうどいい間とるような金額に設定してもらえれば。(5kg)4000円までいかなくても3000円後半前後くらいが一番ちょうどいいと思っている」

7月1日、石破首相は1つの方針を打ち出しました。
2025年収穫できるコメから増産に取り組むとして、新たなコメ政策に転換する考えを示したのです。

これに対し、菊池さんは農家の担い手不足が深刻な中で、それを増やす手立てなしにすぐに増産できるのか疑問だと話します。

コメ農家 菊池幹由さん
「手取りが少ないと面白みがない。極端に言えば若い人たちは一番がそこ(を重視)。我々みたいに頑張ればなんとかなるではない。若い人が飛びつくような政策とかできればいいのだけれど」

さらに気候変動を肌で感じている中で、それに対応したコメ作りを国として進めることも重要だと話します。

コメ農家 菊池幹由さん
「夏が高温状態で暑い。そういうことを頭に入れながら、作物をどうやっていくかの中で、コメを守る政策を考えてほしいと思う」

日本の主食をどう守るのか。そして物価高騰にどう対処するのか。
6年間国政の場で働く議員を有権者が選ぶ投票日は7月20日です。

岩手めんこいテレビ
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