新燃岳では活発な噴火活動が続き、霧島市では降灰の影響とみられる断水も発生しています。そんな中、15日、国土交通省の災害対応チームが上空から調査を行い、降灰で土砂災害の危険が高まっている様子が確認されました。

調査を行ったのは、国土交通省九州地方整備局の「TECーFORCE(テック・フォース)」と呼ばれる、大規模な自然災害時に被害の拡大防止や、早期復旧に取り組むチームです。

15日の調査ではテックフォースの4人と、アドバイザーとして2人の大学教授が防災ヘリに乗り込み、2時間近く上空から新燃岳を調査しました。新燃岳の噴火活動の影響で霧島市では、水道の配管が火山灰を含む土砂の流れで破損し、断水が発生する被害も確認されています。

調査のあとの会見で、新燃岳火口から南西方向、霧島市霧島田口方面に特に多量の降灰が確認され、すでに周辺の複数箇所で土砂が流出したとみられる跡が見つかったと報告されました。今後はにわか雨程度の雨量でも土砂災害が発生する危険性があるということです。

鹿児島大学 砂防学が専門 地頭薗隆名誉教授
「今回は非常に細かな火山灰が放出されているので土砂の流出が起こったと考えている。(今後)にわか雨や台風があるので対策も考えないといけない。霧島側にも砂防堰堤があるが、それに土砂が堆積しているので緊急的に排除して次の土砂流出に備える対策も今後必要」

鹿児島テレビ
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