6月に行われた北信越高校総体・陸上男子400mリレーで見事優勝した東京学館新潟高校陸上部を取材。北信越高校新記録を打ち立てた選手たちの強さの秘訣に迫った。
北信越高校新記録で優勝!東京学館新潟男子リレー
新潟市中央区のデンカビッグスワンで練習を行っていた東京学館新潟高校・陸上部の選手たち。

70人以上の部員がそれぞれの練習に励む中、注目なのが6月に北信越高校総体で連覇を決めた男子400mリレーのメンバーだ。
この大会で4人は40秒03の北信越高校新記録をマーク。これは現段階で全国ランキング4位の記録である。
チームの武器は無駄のないスムーズな“バトンパス”
第1走者の佐藤克樹は「北信越はインターハイにつなげられればいいなと思っていたレースだった。あそこまでタイムが出ると思っていなかったので、すごくびっくりしたのとうれしい気持ちが大きかった」と語る。

佐藤は2024年のインターハイで200m2位の成績をたたき出したエース。レースの序盤から勢いのある走りを武器にチームを牽引する。
その佐藤からバトンを受け取るのが第2走者の渡辺虎哲だ。
「克樹がつくってくれた流れを他の学校に越されないように、保てるように走っている。佐藤の速いペースに合わせるのは難しいが、逆にトップで持ってきてくれるので勝つ自信はある」と渡辺は自信をのぞかせる。

渡辺が話すチームとしての『自信』と『強さ』。
その秘訣を田村和宏監督は「個々の走力というのはとても大切なことではあるが、何よりも4人で一つの仕事をするので、バトンパスが無駄なくスムーズに流れていくとかなり良い記録が出る」と話す。
リレー競技において勝敗のカギを握るとも言われているバトンパス。
第3走者の早津遙斗は「北信越では安全にバトンをつなぐというのが一つの目標だったので、それを達成したのと同時に良い記録が出たので、次に向けての自信になった」と振り返る。

タイミングと距離間の微調整を繰り返し、体に馴染ませることでよりロスやミスの少ないバトンパスになる。
固い絆で目指すインターハイ優勝
ただ、強さの秘訣はこうした技術の高さだけではなく、部員全体の“仲の良さ”にもあるという。

特にリレーメンバーは、バトンをつなぐ上でも普段からコミュニケーションをとることが重要となる。
第4走者であり、部長を務める松本塁は「1年生のときから一緒に練習してきたり、休日に遊んだり、固い絆がどんどんつくられていった。チーム全員3年生で、3年間みんなで頑張ってきたという思いや信頼関係というのは、他の学校にはない力があると思う」と語る。

この4人での最後の舞台となるインターハイ。チームの目標は“39秒台”での優勝だ。
最後まで笑顔で走りきれるように。3年間で積み上げてきた『努力』と『思い』を込め、バトンをつなぐ。
(NST新潟総合テレビ)