福岡県北九州市のJR門司港駅で、列車事故の際の避難・誘導を想定したJR九州と消防の連携訓練が行われました。

訓練には、北九州地区の駅員や乗務員らJR九州の職員と、門司消防署の消防隊員などあわせて約60人が参加し、初めて実際の車両を使って行われました。

◆記者リポート
「鉄道事故の際の避難誘導を想定した訓練では、こうした非常用機器の使い方がポイントになります」

訓練は、踏切事故で立ち往生した列車から乗客を車外に避難させる想定で行われ、乗務員による非常通報や負傷者の確認、乗り合わせたJR職員も加わった避難誘導の手順が確認されました。

こちらは1メートルほどの高さにある乗降ドアから地面に下りるための非常脱出用のはしごです。

車内に常備はしているものの普段は使わない装備なだけに、実際の車両を使った訓練は貴重な実践の場となります。

その後、車内に乗り込んだ消防隊が、自分では動くことが困難な重傷者や車椅子の乗客の搬送にあたりました。

交通事故に比べると鉄道事故に対処するケースは少ないことから、列車内での救助活動や線路上での安全確保など、こうした実践訓練は消防にとっても重要だということです。

◆門司消防署 梅木久夫 署長
「(鉄道事故では)列車が止まっていることをしっかり確認することが大事。その上で、線路内に入っていく、この手順を間違えると(隊員の)殉職の恐れがあるので、そこをしっかり確認することが今回できたのはすごく良かった」

◆JR門司港駅 舩越稔幸 駅長
「我々としてはまだまだお客様への案内など改善すべきところが多々あったかと思うので、そこは次に生かしていきたい」

11日は訓練に合わせて非常ボタンや非常コックといった列車内の緊急装備の説明も行われ、JR九州は万一の事故に備えて初動対応と的確な行動を徹底したいとしています。

テレビ西日本
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