平和公園の原爆供養塔に納められている遺骨のうち名前が判明しながら遺族が見つかっていない死没者の名簿が今年も、広島市役所に張り出されました。
広島市役所の1階ロビーに張り出された名簿には、原爆供養塔に納められ引き取り手のないおよそ7万人の遺骨のうち名前が分かっている812人の死没者が記されています。
広島市によりますとこの名簿によって先月、2年ぶりに新たに1人の遺族が見つかりました。
一方、被爆80年を迎え死没者に関する市への問い合わせは年に10件程度に留まっています。
【広島市 原爆被害対策部調査課・高畦恭子主査】
「1人でも多くの人に名簿を見ていただいて、気になることがあればご連絡をいただければと思っています」
広島市はこの名簿を全国の自治体や平和関連施設にも掲示してもらうよう送っていて、去年より発送先を30カ所増やすなど、引き続き広く情報提供を呼びかけています。