関東では夕方から夜の初めごろにかけて線状降水帯発生の恐れがあります。
すでに関東各地でも大雨警報が出されています。
ここからは、矢澤剛気象予報士と見ていきます。
線状降水帯発生の予測情報というのも発表されていて、関東では10日夜にかけて厳重な警戒が必要となります。
午後5時現在、まさに埼玉県内は雨のピークを迎えていまして、記録的短時間大雨情報も出ているような状況です。
さいたま市では大雨警報も出ていて、予想1時間降水量最大60mmとなっていますので、道路の冠水など注意が必要となります。
都心もこのあと夜に雨のピークを迎えそうです。
午前10時前に線状降水帯予測情報というのが発表されまして、1都5県、東京なども含めて多くの地域で発表されている状況です。
現在はまだ発生情報は出されていませんが、このあとも警戒が必要となります。
雨雲レーダーを見ていきます。
午後4時半、栃木や群馬、埼玉などで活発な雨雲がかかっていて雨のピークとなっています。
梅雨前線がちょうど延びていまして、このあとどんどん南下してきますので、都心などもこのあとピークを迎えてくるというわけです。
――東京などで線状降水帯が発生した場合は初めてになるわけですか?
初めてのこととなりまして、東京・埼玉・群馬・神奈川で発生すれば初のこととなります。
もし発生された場合は、気象庁から「顕著な大雨に関する情報」として発表され、命に危険が及ぶ土砂災害などが発生する危険性が高まりますので、厳重に警戒が必要となります。
――2024年、線状降水帯予測情報が出されて実際に発生したのが約10%の確率だったということですが、やっぱり予想としては難しいんですか?
かなり難しくなっていまして、水蒸気の量や風のぶつかり合いがどこで発生するかによっても当たるか当たらないかが難しくなってくるので、予想としてはかなり難しい状況です。
このあとの雨の予想を見ていきます。
午後6時の段階、関東北部や埼玉の辺り、千葉県内なども局地的に発達しそうです。
7時の予想を見ると、ゆっくりと南下してきて、東京都心もだんだんかかってきます。
そして8時、雨エリアが南に広がってきそうです。
9時にかけても東京都心など雨のピークとなっていきそうでして、局地的に発達した雨雲もかかります。
1時間に60mm以上の非常に激しい雨が降る恐れもあるので、警戒が必要となります。
11日にかけての24時間で、多いところで関東地方北部と南部ともに150mmとなっています。
1時間に50mmを超える雨が非常に激しい雨といわれていまして、滝のようにゴーゴーと降り続いて冠水が発生しやすくなります。
80mmを超えてくると猛烈な雨となり、大雨災害の発生に十分警戒していただく必要が出てきます。
このあと特に関東南部に雨雲が南下してきますので、神奈川県内の人はなるべく一刻も早く帰宅していただければと思います。
地下も浸水する恐れがありますので、地下鉄の利用なども注意していただければと思います。
――自宅でできる対策はどういったことが考えられますか?
低い土地ほど浸水しやすくなりますので、10日夜はなるべく「垂直避難」、高いところにいていただければと思います。
また、雷も多く発生していますので、停電が発生する恐れもあります。
10日夜は雨で気温が下がるんですが、少し暑く感じるケースもありますので、停電に備えて氷や保冷剤などを準備しておくとよさそうです。
また、雷が発生すると感電の恐れもありますので、窓や壁からはなるべく離れて、部屋の中心部にいていただきたいなと思います。
雨で遠くを見通せなくなりますので、車の運転なども気を付けていただきたいです。