多様性や持続可能な社会に思いを寄せる、進化した「たまごっち」とは。
1996年の発売当時、日本中を巻き込み熱狂的なブームを生んだ「たまごっち」。
バンダイ トイ事業部・青柳知里アシスタントマネージャー:
1年間企画、後半1年間開発。後半1年間の開発はかなりハードでした。
ディレクター:
(キャラクターの)色味がすごいですね。
バンダイ トイ事業部・岡本有莉さん:
5万通りの遺伝のために、キャラクターの色も色が変わる部分なんかを決めて。
育成環境やお世話の仕方で、50以上のたまごっちに成長。
遺伝の組み合わせによって、5万通り以上の多種多様な姿に成長する最新作。
この“宇宙からきた謎の生物”がもたらす新たな価値。
“おもちゃ”を通した、地球の現状に目を向けるきっかけ作りとは。
12日に発売予定の「Tamagotchi Paradise(たまごっちパラダイス)」。
2026年、誕生30周年という大きな節目を迎える中、開発に携わったバンダイの青柳知里さんのノートの1ページ目には、“たまごっちといえば”という、当初の企画に立ち戻るところから始まっていました。
バンダイ トイ事業部・青柳知里アシスタントマネージャー:
(たまごっちといえば)たまご型…3つボタン…おもちゃ…。みんなでキーワードを洗い出して。おもちゃとして触ってみたいギミックがある、手に取った時の驚きがあるところを実現したいよねというのは、今回、結構こだわってたとこだったりします。
今回の目玉でもある新たな仕掛けが、本体の右上に搭載された“ズームダイヤル”です。
ダイヤルをぐるぐると回すことで、4段階に視点を切り替えることができ、宇宙規模から細胞単位まで、お世話が可能になりました。
バンダイ トイ事業部・青柳知里アシスタントマネージャー:
ダイヤル自体は顕微鏡から着想を得ている。顕微鏡だったら体の中にまで入って、細胞まで見ることができたら、たまごっちは病気になってしまい、それを治してあげるっていう機能もある。そこの部分もより面白くできるよねと。
たまごっちといえば、人気を博したのが個性豊かな“キャラクター”。
今回は“生物多様性”をヒントに、キャラクターデザインを一新しました。
バンダイ トイ事業部・青柳知里アシスタントマネージャー:
より生き物らしい愛らしさ、愛着のわくような素朴なかわいらしさを求めて、お洋服をあえて着ていない。割とシンプルなデザインのキャラクターがたくさん登場していたりするのもポイント。
“生物多様性”に加え、“持続可能な社会”など、地球の現状にも目を向けるきっかけ作りを意識して企画を進めてきたという青柳さん。
バンダイ トイ事業部・青柳知里アシスタントマネージャー:
(Q.持続可能な社会をどう表現?)たまごっちらしく面白おかしくしてるが、今までだと、うんちが流れていったままどこに行ってるかは誰も気にしてこなかった。今回うんちはお掃除するだけじゃなく、バイオ燃料にして別の宇宙の星に旅行に行ける。説教くさくならないように、おもちゃなので楽しんでほしい。うまく取り入れられるところは取り入れている。
たまごっちを生き物として育て、同じ時間を過ごすことで、お世話する喜びや育成の楽しさ、命の尊さを感じてほしいという思いは変わらぬまま。
新作たまごっちが示す“新たな価値”。
バンダイ トイ事業部・青柳知里アシスタントマネージャー:
たくさんのキャラクターがいて、いろんな姿があり、個性的でもいいんだよと、今の子供たちに対し自分たちも個性的でいい、たまごっちだっていろんな種類いてもいい、みたいなところは、今の時代を受けてこそ、新しいたまごっちからのメッセージとして発信していきたい。