学校の食堂が投票所に変身

「初めて。まだ詳しくないが一つ自分の意見を政治に向けられたかな。他の場所だったら投票しづらいが、学校だったら投票しやすい」と語るのは、魚津工業高校の3年生。参議院議員選挙の期日前投票を学校の食堂で済ませた直後の感想です。
給食の場所が選挙会場に、ユニークな試み

富山県魚津市では、若い世代の投票率アップを目指す取り組みとして、高校の食堂に臨時の期日前投票所を設置しました。10日の正午から2時間限定で、普段は給食や昼食を食べる場所が選挙の舞台へと変身しました。


食堂の中央には投票箱が設置され、記入用の台も準備されています。この日は午前で授業が終了したため、下校前や部活動前の3年生たちが立ち寄り、選挙管理委員会のスタッフから案内を受けながら投票を行いました。
若者の政治参加を後押しする地域の取り組み

魚津市選挙管理委員会によると、この日は3年生のほか、高校職員や近隣住民など計12人が投票したとのことです。市内の10代の投票率は、昨年の知事選で約36%、魚津市議選で約24.5%と、他の年代と比較して低い水準にとどまっています。
この取り組みは、昨年の衆院選・知事選の同日選挙から始まったもので、若い世代の政治参加を促す狙いがあります。

11日以降も、市内の学校やショッピングセンターなど4カ所に臨時の期日前投票所が設置される予定で、若者の政治参加の第一歩になることが期待されています。