自身の学歴詐称問題をめぐり辞意を表明している伊東市の田久保眞紀 市長ですが、市が主催する7月末の「市長と語る会」について、現状で実施予定となっていることがわかりました。

伊東市の田久保眞紀 市長をめぐっては市の広報誌や報道機関が依頼した経歴調査票に「東洋大学法学部卒業」と記載されている一方、実際には1992年3月31日に除籍となっていたことが判明したため、市議会では7月7日、田久保市長に対する辞職勧告決議案を全会一致で可決しました。

これを受け、田久保市長は同日夜、辞意を表明した上で、自身が卒業した“証拠”として議長などに示した卒業証書について「卒業アルバム、在籍期間証明書、私の上申書とともに静岡地方検察庁へ提出することにした」と話しています。

その上で、同席した代理人弁護士は「検察庁への提出時期は10日から2週間以内には行いたい」と述べ、田久保市長は「地検に上申したのち、必要な手続きを終えたら速やかに辞任したい」との考えを明らかにしました。

こうした中、7月29日と31日に開催される「市長と語る会」について、10日現在、予定通り実施する見通しとなっていることがわかりました。

このため、職員のひとりは「退職金は毎月1日が算定基準日なので8月1日以降に辞めるつもりなのか」と不信感をあらわにしています。

田久保市長の学歴詐称問題が浮上して以降、市役所には1000件を超える苦情の電話やメールが寄せられるなど通常業務に専念できない状態となっていて、前出の職員は「市長は今もいろいろ指示を出しているが、職員も『本当はやりたくない』と言っている。辞職したら給料を返してほしいくらい」と怒りを滲ませました。

伊東市議会は田久保市長の学歴などについて調べるため、11日に百条委員会を開催し、正副委員長の選任のほか、今後の調査スケジュールを協議する方針です。

テレビ静岡
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