駿府出身の作家「十返舎一九」と江戸の出版王と呼ばれた「蔦屋重三郎」が手がけた作品を集めた展示会がいま、静岡県静岡市の博物館で開かれています。
駿府出身で約500種もの本を手がけた作家・十返舎一九。
そして、浮世絵や洒落本の出版を通じ、江戸の文化を発展させた本屋・蔦屋重三郎。
2人は江戸で出会っていて、企画展は当時の出版文化と2人を囲む人々の華やかな世界をたどる形で構成されています。
会場には2人の作品が常時60点以上展示されていて、蔦屋重三郎が初期に手がけた「吉原細見」や、十返舎一九の作品が駿府の人に読み継がれていた記録から当時の出版文化の広がりを感じることができます。
また弥次郎兵衛と喜多八の旅を描いた十返舎一九の代表作『東海道中膝栗毛』は全22編がそろい、主人公たちを描いた浮世絵とともに物語が紹介されています。
静岡市歴史博物館学芸員・森昌俊さん:
静岡で生まれた十返舎一九が、わが国最初の職業作家として成長していく様子が、この展覧会を見てもらえたら分かる。そちらの方に注目してもらえたら
企画展「十返舎一九と蔦屋重三郎」は静岡市歴史博物館で8月24日まで開かれています。