外国の運転免許証を日本の免許に切り替える「外免切替」について、警察庁は10月から試験問題の数を5倍にするとの方針を固めました。
2025年5月、埼玉・三郷市で小学生が負傷したひき逃げ事件など、「外免切替」で日本の免許証を取得した外国人による交通事故が相次いだことを受け、警察庁は制度を改正を検討したきたという背景があります。
現在は観光客が滞在しているホテルなどを住所として外免切替ができる状態ですが、新たな制度では、住民票の写しが原則必要になるため、短期滞在の観光客は免許が取得できなくなります。
試験についても難しく厳しくなります。
「知識確認」の試験については、現在の10問から50問に増える他、「技能試験」に関しては横断歩道や踏切の通過が新たに試験項目に追加され、採点も厳格化されるということです。
そして、「イット!」でも2024年の10月に外免切替問題をお伝えしていました。
日本の学科試験が比較的難度が低いとされていて、日本の免許を取得すると、世界100カ国以上の加盟国で運転できる国際免許の取得が可能になるということで、外国人が殺到している実態を取り扱いました。
青井実キャスター:
日本でとって、各国に出て行くというスタイルですが厳格化されることはいいことですか?
SPキャスター金子恵美さん:
いいことだと思うんですけど、ただ、どういう問題が増えるということで、交通ルールの知識確認というところを見直すということですが、それで日本のルールが徹底できるのか安全を資するものなのか。そもそも、問題数を増やすことで十分なのかはありますが…。
現在の試験問題は、信号や横断歩道についてイラストがついていて、さらに○×のどちらかを選択して解答するというものになっています。
これまでは10問中7問正解で合格でしたが、10月以降はイラストがなくなり、問題数が50問に増加します。9割以上正解しないと合格にはならないということです。
重要なのは、制度の厳格化によって外国人による交通事故の数を減らすことができるのかという点です。
今回、警察庁は制度の厳格化で日本のルールがしっかりと身に付いていない限り試験が通過しづらくなるということです。
宮司愛海キャスター:
これが本当に事故の減少につながっていくかが大事ですよね。
SPキャスター金子恵美さん:
運転技術だけじゃなくて、そのあと万が一事故を起こしたあとの対応、言語の壁とか、110番して対応できるのかなども含めて私は考えないといけないのかなと。駆け込みで10月までにということも懸念されます。
警察庁は新制度について意見の公募を経て、10月1日の施行を目指しているということです。