全国の高校の放送部にとって目標の舞台となっている『NHK杯全国高校放送コンテスト』。この大会に挑む秋田市の明桜高校放送部の活動を紹介します。

発声練習をしているのは、秋田市の明桜高校放送部の部員たちです。部員は1年生から3年生まで合わせて12人。6月に大仙市で開かれた『NHK杯全国高校放送コンテスト』の秋田県大会で、3年連続の総合金賞に輝きました。

今は7月21日から東京で開かれる全国大会に向け、練習を続けています。練習では、自分で作った原稿や小説などを読み上げてアナウンスや朗読の力を磨きます。

大事にしているのは、部員同士でお互いの声を聞くこと。表現の仕方などを指摘し合うことでお互いの長所や欠点に気づき、さらなる表現力の向上につながります。

「明るくなるのは良いことなんだけど、地の文が真面目に進んでいたからこそセリフが突発的に明るくなってしまった。差が激しく感じたから、地の文も大切にしてこそ聞き手を思いやる力になると思う」と指摘したのは、部長を務める3年生の大嶋千咲さん。

大嶋さんは「『基礎が9割』と捉えていて、もちろん技術的なことだったり、伝え方もそうだが、基本を忘れないことを大事にしている。『聞き手が第一優先』ということを意識しているので、聞き手にどう伝わるかを常に研究しながら読みをしている」と話します。

放送部というと原稿を読み上げるなどのアナウンスを想像する人も多いと思いますが、生徒たちが映像編集にとりかかっています。実は放送コンテストでは、アナウンス以外にもテレビやラジオのドキュメンタリー、それに創作ドラマを作る部門もあり、明桜は今回の県大会で多くの賞を獲得しました。

テレビドキュメント部門で優秀賞に輝いた『消えゆく生命(いのち)、伝える使命』は、絶滅の危機にひんしている二ホンザリガニを守るために、どんなことができるかを取材しました。

また『校則第0(ゼロ)条』は、創作テレビドラマ部門で優秀賞を獲得しました。

放送部では、作品の構成から撮影、録音、編集まで、すべて生徒たちが手がけています。明桜は県大会のテレビドキュメント部門、テレビドラマ部門、ラジオドラマ部門でそれぞれ最優秀賞を獲得していて、全国大会にも出品されます。

ラジオドキュメンタリーを制作した哘 桜さん(3年):
「編集に一番こだわって、もちろん内容もみんなで協力して考えてこだわった部分もあるので、全体的に見てはほしいが、編集だったり、演技だったり、一番はメッセージを受け取ってほしい」

番組制作の部門に加え、アナウンス部門、朗読部門でも全国大会に臨む明桜高校放送部。狙うは全国上位入賞です。

大嶋千咲部長:
「明桜高校放送部は県大会で3連覇を成し遂げて、次は全国で勝ちを狙える部活にしたい。部員一人一人が得意分野があって、良いところが個人個人でたくさんあるので、それを大会で発揮できたらいい」

明桜高校放送部は、香川県で行われる全国高校総合文化祭にも3部門で出場します。

秋田テレビ
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