鳥取県日野町出身で大正から昭和の初めにかけてアメリカで活躍した画家、木山義喬が描いた漫画の原画などを集めた展覧会が米子市で開かれています。
米子市美術館で開かれているこの展覧会は、日野町出身の画家、木山義喬の生誕140年を記念して企画されました。
木山義喬は1885年の生まれ、1904年、19歳で美術を学ぶためアメリカに渡り、1937年に帰国するまで絵画や漫画など多くの作品を発表しました。
今回の展覧会では美術館が所蔵するなかから約160点が展示されています。
木山の名前が世に知られるようになったのは1931年、留学先のサンフランシスコで発表した「漫画四人書生」。
アメリカでの自身の体験を漫画にした作品で、アメリカで発表された最も初期の日本漫画のひとつと言われています。
米子市美術館 宇野美香さん:
禁酒法時代に主人公たちがお酒を家で作っている作品です。お酒を飲んで友達と楽しんでいるところに、保安官が「これ何だ?」と、家に乗り込んでくるんですけど、主人公は「これはライスミルクですよ」と勧め、保安官が気に入って「これから毎日、飲みに来ますよ」と。それで主人公たちが驚く、ユーモアあふれる“落ち”になっています。
また、優れた画力がアメリカでも評価された木山の油彩画や素描画などの作品も紹介されています。
米子市美術館 宇野美香さん:
木山の写実的な描写力と漫画のコミカルな絵柄の違いを楽しんでいただけたら。
「まんが王国とっとり」の先駆者ともいえる木山義喬の作品展は、13日まで開かれています。