福島大学は7月9日、附属幼稚園を2030年3月で閉園すると公表した。2028年度からは園児の募集を停止する。
福島大学の学部再編に伴い、幼稚園の教員養成課程が終了することなどが背景となっている。
福島大学附属幼稚園は教育学部の附属幼稚園として1966年4月に開園。
約60年にわたり、県内の子どもたちの教育を担い、教員を目指す学生たちの実習のフィールドとしての役割を果たしてきた。
福島大学は、国立大学法人としての機能強化や、財政状況を踏まえた学部再編を2027年度に実施する計画で、現在の「3学群5学類」を「4学部」に再編し、理系分野の機能を強化する考えを示している。
再編後の学部の一つである「教育学部(仮称)」では、幼稚園教員の養成を行わないこととしたため、学生たちの実習の場としての機能は終了。また、県内の少子化などを背景に継続運営が困難であるとの判断に至ったという。
福島大学は「附属幼稚園の閉園後も、幼児教育を専門とする教員が各種研修の講師などを務めるなどして、福島の幼児教育の振興に役割を果たしていきたい」としている。
福島大学附属幼稚園に関する今後のスケジュールは以下のとおり。
■2027年4月:新入園児最後の受け入れ
■2028年度:園児募集停止(福島大学からの最後の教育実習受け入れ)
■2030年3月:最後の園児が卒園、附属幼稚園閉園