「県勢初の甲子園ベスト4」宣言 富山第一高校が夏の大会へ意気込み

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春・秋を制し、北信越大会優勝を成し遂げた富山第一高校。明確な目標「県勢初の甲子園ベスト4」を掲げ、7月11日から始まる夏の高校野球富山県大会に挑む。

主将が宣言「すべての面において他を圧倒して優勝」

先月の組み合わせ抽選会で、富山第一高校の福田一颯主将は堂々と宣言した。「自分たちの目標である県勢初の甲子園ベスト4を達成すべく今大会はすべての面において他を圧倒して優勝します」

昨年の夏は連覇を果たした富山商業に準々決勝で5対4で惜しくも敗れたが、雪辱を誓った新チームは昨秋の県大会で3回戦までコールド勝ちを重ね、決勝では富山北部を15対1という大差で下し、3年ぶりの栄冠を手にした。

そして今年5月の春季大会でも圧巻のパフォーマンスを見せつけた。5試合で34得点、失点はわずか6。圧倒的な力で9年ぶり5度目の優勝を達成した富山第一は、先月の北信越大会でも他県の強豪校を抑え、県勢として2012年以来、春・秋を通じて13年ぶりの優勝を成し遂げた。

投手陣は最速147キロの「2枚看板」が強み

部員54人を誇る富山第一は選手層の厚さが強み。野口仁監督は「人のために戦う、カバーし合うのが根本にある。夏も同様に一人一役を果たしながらしっかりチーム力で戦っていきたい」と語る。

チームを引っ張る投手陣は「2枚看板」だ。

エースの岩寺翔義投手は最速147キロの力強いストレートを武器に、カーブ、スライダー、チェンジアップを織り交ぜた三振をとれるピッチングが持ち味。「より一層春より成長して目標である富山県大会無失点を達成できるように頑張りたい。圧倒して富山県大会で勝ちたい」と意気込む。

もう一人の要は和泉詩大選手。最速141キロのストレートに加え、キレのあるスライダーやカーブ、フォーク、チェンジアップと多彩な変化球を操り、打たせて取るピッチングが武器だ。さらに和泉選手は打者としても春の北信越大会で4番を任されるなど、二刀流で活躍。「両方こなすことは大変だが、チームが勝つためには自分が両方こなすことが必要。両方完璧にこなしたい。ピッチャーとしては無失点で富山県大会を切り抜けて打者面では打率5割でいきたい」と語る。

甲子園ベスト8の先輩が指導「王者らしく勝ち切るチームに」

選手たちを特別な思いで見つめているのが、12年前に富山第一で甲子園に出場し、投手として県勢最高のベスト8に導いた宮本幸治コーチだ。昨年からチームを指導する宮本コーチは「もちろん期待している。富山第一高校という看板を背負っているのでしっかりと王者らしく勝ち切るチーム、圧倒して勝てる野球を目指してやってほしい」と期待を寄せる。

福田主将は「甲子園で県勢初のベスト4が自分たちの最大目標。北信越でも優勝できたし、強豪校相手にも十分戦えているので目指せる場所だと思っている。一戦一戦目の前の相手がどんな相手だろうとしっかり戦って絶対優勝したい」と自信を見せる。

9年ぶりの甲子園、そして県勢がまだ見ぬ初の甲子園ベスト4へ。富山第一の初戦は7月12日、富山東との対戦だ。夏の県大会のその先を見据える富山第一の挑戦がいよいよ始まる。

富山テレビ
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