米沢市の上杉博物館に収蔵されている国宝のびょうぶが26年ぶりに修理されることになった。
織田信長が上杉謙信に贈ったとされるびょうぶで、8日、修理に向けた搬出作業が公開された。
国宝「上杉本洛中洛外図屏風」は、安土桃山時代を代表する画家・狩野永徳が描き、織田信長が上杉謙信に贈ったとされ、国宝に指定されている。
400年以上の歴史を重ねたびょうぶにはこれまでも補修が施されてきたが、絵の具が浮いたり、金箔の一部にひびが入るなど劣化が目立ってきたため、今回26年ぶりに修理されることになった。
搬出作業では修理を担当する専門業者がびょうぶに光をあてながら現在の状態を確認していた。
修理には約650万円かかる見込みで、市はこのうちの半額ほどを8日から始めたクラウドファンディングでまかないたいとしている。
(米沢市教育委員会社会教育文化課・伊藤昌明主幹)
「全国の皆様から寄付をいただき補修の財源に充てたい。ひいては、山形県米沢市をぜひ応援してほしい」
修理は2025年中に完了する見通しで、2026年春に上杉博物館で一般公開される予定。