連日暑さが続く中、警戒が増すのが「食中毒」です。
飲食店などはもちろん、家庭で作る弁当も例外ではありません。
食中毒予防の注意点と対策を取材しました。
梅雨が明けて夏のレジャーシーズン到来!そこに欠かせないのがお弁当などの飲食です。しかし連日のこの暑さ…気を付けないといけないのが食中毒です。
山陰両県では、2025年にすでに食中毒が鳥取県で7件、島根県で9件発生しています。
この時期に弁当作りで特に気を付けたいのが、食中毒菌の「ノロウイルス」と「カンピロバクター」です。
ノロウイルスは、ウイルスに汚染された食品や感染者の便などからの二次感染で広がっていきます。
またカンピロバクターは、ニワトリやウシ、ブタの腸管内に生息し、近年ではノロウイルスよりも多い食中毒の原因菌です。
そこで松江保健所に、家庭でできる食中毒対策の方法を聞きました。
弁当作りのポイントは…
松江保健所食品衛生課・日野揚之課長:
よく食中毒予防の3原則と言っているけど、食中毒菌を『つけないこと』、『やっつけること』、『ふやさないこと』の3点です。
「つけない」というのは、手をしっかりと洗う、肉や魚を扱う時は、まな板や包丁はほかの食材と別々にするなど、菌をつけないことです。
「ふやさない」というのは、ごはんやおかずは温かいうちに弁当箱に詰めますが、すぐ蓋をするのではなく、粗熱を取った状態にしてから蓋をしめ、袋に入れるのがポイント。です。
「やっつける」は、ほとんどの細菌やウイルスは加熱することでやっつけることができます。肉料理などはしっかり加熱すること。調理器具は殺菌しておくことが大切です。
松江保健所食品衛生課・日野揚之課長:
しっかり放冷、冷ましてもらってお弁当箱に詰めること。一時的に、ちょっと冷蔵庫の中で急いで冷やしてもらうとか、そうした工夫もいいと思う。
そして最も注意が必要なのが、作ってからお弁当を食べるまでの保管です。
暑い屋外での持ち運びは、保冷バックを使ってさらに保冷剤を入れることや、室内では空調設備のある涼しい場所で保管しておくことが大事だといいます。
松江保健所食品衛生課・日野揚之課長:
各家庭できることと、持ち運ぶ時、学校や保育所で保管する時、それぞれできる範囲で対策をしていただけたらと思う。
改めて弁当作りで食中毒予防の3原則です。
「つけない」、「ふやさない」、「やっつける」。
とにかく調理の際の衛生管理はもちろん、食材にはしっかり火を通し、さらに粗熱をとる、そして持ち歩く際は、保冷バッグや保冷剤を使うなど、食材が痛まないようにする工夫が大切です。