モンゴルを公式訪問中の天皇皇后両陛下。
訪問3日目、国賓としてお二人そろって歓迎行事にご出席し、元横綱の白鵬さんや朝青龍さんらとあいさつを交わされました。
午前11時ごろ、ウランバートルの中心にあるスフバートル広場に到着した両陛下は、出迎えた大統領夫妻と握手。
モンゴル入り後、初めての行事となる皇后さまは、水色の装いで、民族衣装を着た小学生から笑顔で花束を受け取られました。
両国の国歌が演奏され、陛下は、儀仗隊の栄誉礼を受けられました。
現地では「日本の天皇陛下がモンゴルに来られていること、初めて見て、一生忘れられない思い出になったと思います」「天皇陛下を初めて近くで見ることができ、うれしかった。この帽子も服もお客さんを迎える特別な日に着る民族衣装です」などの声が聞かれました。
歓迎式典の会場では、色鮮やかな民族衣装の人が多く見られる中、紋付き袴姿の人が。
大相撲、元横綱・白鵬さんです。
その隣には日馬富士さん、そして帽子をかぶっているのは朝青龍さん。
モンゴル出身の元横綱3人が勢ぞろいしていました。
大統領夫妻の案内でモンゴルの閣僚などとあいさつした両陛下は、白鵬さんや朝青龍さん、日馬富士さんとも笑顔で言葉を交わされました。
元横綱・日馬富士さん:
本当にきょうはお会いできて本当に光栄に思います。国民の皆さまも大変喜んで感激しております。うれしいです。
朝青龍さんは、2007年に陛下がモンゴルを訪問された際の思い出を話されたと明かしました。
元横綱・朝青龍さん:
本当に陛下と話せることができて、なかなかないことなので、本当に自分自身として、モンゴル人として、本当に誇りに思いますし、2007年の(陛下が)皇太子殿下時代にカラコルム(古都ハラホリン)に訪問されて、横綱・白鵬関のお父さんもそうだし、うちの親父も出迎えをして、遊牧民族の衣装で住んでる親父のところまでわざわざ足を運んでいただいたことも感謝ですし、自分の父との思い出の話とか、(モンゴル訪問は)2回目なので、たくさん思い出があると思います。
陛下は皇太子だった2007年にモンゴルをご訪問。
大草原で馬に乗り、テント式住居「ゲル」では、朝青龍さんの両親から案内を受けられました。
当時5歳だった両陛下の長女・愛子さまは大の相撲ファン。
朝青龍さんの本名ドルゴルスレン・ダグワドルジまで覚えていることを知った朝青龍さんのお母さんは、「こんな小さなかわいい愛子さまがダグワドルジの名前を覚えてくださって感激です」と喜びを語っていました。
そして、白鵬さんも「2007年ですか、(モンゴルに)来たときに「お父さまと会った」と。そして、その後の春の園遊会で会ったことも覚えてました。本当にびっくりしました」と2008年に春の園遊会で会ったことや陛下が覚えてくださっていたことをうれしそうに話しました。
白鵬さんと日馬富士さんは8日夜の大統領主催の晩さん会にも出席するということです。
一方、午後3時過ぎ、両陛下は終戦後旧ソ連に抑留されモンゴルで亡くなった日本人死亡者慰霊碑を訪問されました。
慰霊碑へとゆっくり進み、碑の前に白い花輪を供え、深く拝礼し、犠牲者に1分間の黙とうを捧げられました。