岡山県は、特産のモモの熟れ具合をセンサーで判定し、収穫のタイミングを“見える化”する新しいシステムを開発し、7月8日に赤磐市で実演会が開かれました。

作業負担の軽減や収益の増加が期待されます。新しいシステムは、岡山県農林水産総合センターが、岡山大学などと連携し開発したものです。

指に付けたセンサーで袋のついた状態のモモを触ると熟れ具合が判定され、メガネ型端末、「スマートグラス」に収穫までの日数などが表示されます。モモの収穫は、一つ一つ袋を開け、生産者が熟練の技で熟れ具合を見極めていますが、新しいシステムを使うと初心者でも収穫の判断ができ、袋を開ける手間も省けます。

熟れ過ぎた規格外の商品も減らせるため、収益の増加も期待できます。

(体験した生産者)
「笑うしかない、ゼロになっているのを取ったらいいですね」
「僕も初めての体験、大げさな話ではなく、農業が変わる、とりあえず1台は買いたいと話した」

(岡山県農林水産総合センター 丸山安恒センター長)
「県だけではなく、大学や民間企業が一緒になり3年がかりでできて本当にうれしい、とても楽に栽培ができたり規模を拡大して供給力をあげていきたい」

県によりますと、現在、活用が確認できたのは白鳳や清水白桃など5つの品種で、試行段階では、熟れ具合の把握から収穫までの作業時間が25%短縮できたほか、規格外で出荷できないモモの割合が22・8%から8%に減ったということです。

生産者の高齢化や担い手不足が問題となるなか岡山県は、モモの生産性向上を図る新しい技術として普及を図りたいとしています。

岡山放送
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