7月3日に公示され、1議席をめぐって4人の候補者が立候補した参院選・新潟選挙区。公示後初めての週末を迎え、与野党ともに続々と大物議員が新潟入りするなど激戦区として熱い訴えが繰り広げられている。

参院選・新潟選挙区には、届け出順に諸派の新人・原田公成候補。参政党の新人・平井恵里子候補。自民党の新人・中村真衣候補。立憲民主党の現職・打越さく良候補の4人が立候補している。
【自民】新人バックアップへ石破首相・高市議員が新潟入り
7月6日、海水浴客でにぎわっていた新潟市中央区の海を走っていたのは、自民党の新人・中村真衣候補だ。

「もう正直ね、こうやって海とかプール見ると、泳ぎたくなるわけなんですけど、7月20日まで精いっぱい頑張りたいと思っている」
元オリンピック競泳メダリストとして圧倒的な知名度を誇る一方で、政治経験のない中村候補をバックアップするため、公示翌日の4日には高市早苗衆院議員が。そして、初の週末を迎えた5日は石破首相が新潟入り。

「どの党が安全保障について語ったか。どの党が防災について語ったか。どの党が経済を伸ばすことについて語ったか。どの党がその地域の事を知り、地域から日本を変えるということを訴えたか。中村真衣は全身全霊で最後まで訴えます」と呼びかけた。
自民党の組織力と大物議員の応援を追い風にしたい中村候補だが、「石破首相が隣にいらっしゃいますが、まだまだ自民党逆風が吹き荒れております。新人らしく、ここ新潟に、ここ長岡に新しい風を吹かせられるように精いっぱい邁進してまいりたい」とイメージ刷新を前面に各地で訴えを続けている。
中村候補は「一日一日、何回も言っていますけど、本当に大切に頑張らなければいけないと思っています」と意気込む。
【立憲】1期6年の実績打ち出す現職 長妻代表代行が応援に
一方で、その自民党の石破首相と国会で舌戦を繰り広げてきたのが、立憲民主党の現職・打越さく良候補。

「先の国会では、年金制度関連改革法案。今だって賃金が低くて生活が苦しい、自分の老後はどうなってしまうんだ。そのお声、直接、参議院予算委員会で石破首相にただすことができた」
選挙戦では、地元選出の国会議員と共に各地で訴えを広げる。
最初の選挙サンデーとなった6日は、新潟を重点区に位置づける党本部から長妻昭代表代行も応援に。

長妻代表代行は「日本の人権、そして多様性を守る。そして格差をきちんと是正する。その最前線で戦ってきた打越さんなんです。有名人とかそういうのも別に否定はしませんけれども、やっぱり中身を見て中身で選んでいただきたい」と呼びかけた。
県外出身でもあり、知名度に課題を抱えつつも1期6年の実績を打ち出し2期目を目指す打越候補は「必ず勝たなければいけない選挙区ということで、党本部も力を入れてくださっていると思う。責任を感じます。頑張ります。まだまだ与党の方は与党の方で締め付けてくると思うので、組織などで本当に厳しい選挙だと思っている」と意気込んだ。
【参政】草の根の選挙戦を展開する新人 神谷代表からエール
組織戦を展開する自民・立憲の候補に対し、参政党の新人・平井恵里子候補の元には7日、神谷宗幣代表が応援に。

神谷代表は「今回の選挙は参政党という新しい党があって、けっこう無茶なことを言っている。けど、あれが一部でも実現すれば、政治がおもしろくなる。できない、できないと言われていたことが実はできたんだということが証明できると。そうなると、どんどん国民が政治に興味を持って国会とか見だすから、きっかけを私たちはつくりたい。きっかけをつくる力を皆さんに与えていただきたい」と訴えた。

代表からエールを送られた平井候補。これまで政治の経験はないが、主婦目線で今の政治に対する思いをぶつける。
「安心して暮らせる世の中であれば、私がここでマイクを握る必要はない。子どもに約束したんです。長男19歳、次男中学3年生ですが、お母さんが国を変えてあげるからちょっと待ってなさいねと約束した。なので変えないわけにはいかない」
平井候補は、同級生やボランティアの支援を受けながら草の根の選挙戦を展開していく考えだ。
平井候補は「参政党が訴えていることは、5年前からずっと変わっていない。代表が言っていることもずっと変わっていないし、私がこれから訴え続けていくこともころころ変わるのではなくて、同じ事を同じ熱量で訴え続けていきたいと思う」と話す。
一方、受信料を支払った人だけが視聴できるNHKのスクランブル放送の実現などを訴えた諸派の新人・原田公成候補は、SNSを中心に支持拡大を図る。

1議席をめぐる戦いは、序盤から熱を帯びている。
(NST新潟総合テレビ)