夏の暑さが本格化する中、富山の地物野菜が豊富に市場に出回っている。なかでも注目は「富山ブラック」の愛称で親しまれる黒豆の枝豆だ。大松青果の大井山行雄会長は「先週から入荷が始まった」と話す。実際に試食すると濃厚な風味と高い香りが特徴的で、店頭価格は298円程度だという。
夏野菜のお値段事情

大井山会長によると、猛暑の影響で野菜の価格に変動が見られる。ジャガイモは暑さで収穫量が増え、先週より1割5分ほど値下がり。「ほぼ今年の底値」と見られている。一方、トマトは「気温が30度を超えると花がつかない」ため入荷量が減少し、先週より2割ほど値上がりした。キュウリや大根も産地の切り替わりなどで価格上昇傾向にある。

暑さは野菜の生育にも影響している。「トウガンが暑くなると玉が大きくなる」と大井山会長。また、ナスは「30度くらいが品質が良くなる」そうだ。

地元の特産品も続々と登場している。射水市の「富山ブラック」こと黒豆枝豆のほか、マクワウリ(地元では「アマッカ」と呼ばれる)も初入荷。大井山会長は「結構評価が高くて、今日もいい値段で売れると思う。だいたい盆過ぎごろまで入荷が続く」と説明した。
夏のスタミナ野菜「オクラ」を使った簡単レシピ

今回の注目食材は夏のスタミナ野菜として知られるオクラだ。大井山会長はオクラの下処理のコツとして「塩もみ」を推奨する。「汚れと産毛を取るということと、熱を加えたときに色がきれいになる」という効果があるという。使う塩は「安いのでもいい」とのこと。
そんなオクラを使った簡単レシピとして「オクラの塩昆布和え」と「オクラの豚肉巻き」を紹介。
オクラの塩昆布和え

1. オクラを塩もみし、洗って切る
2. 電子レンジで40秒加熱

3. 塩昆布大さじ1、めんつゆ大さじ1、ごま油大さじ1、白ごま少々を加えて和える

試食した感想として「ごま油の香りが効いておいしい」と好評だ。大井山会長は「ご飯にかけてもいい」とアレンジ法も提案。「麺つゆを多めにしてそうめんにしてもいいかな」とさらなる応用も可能だ。
オクラの豚肉巻き

1. オクラは塩もみした後、がくを外す
2. 豚バラ肉に塩コショウで下味をつけ、オクラを巻く
3. 片栗粉をまぶして焼く(肉が縮んできたらひっくり返す)

4. 酒大さじ1、しょうゆ大さじ1、みりん大さじ1、はちみつ少々を加えて味付け


「豚肉とオクラの相性はバツグン。少しはちみつが入っているので非常に食べやすい」と大井山会長。片栗粉をまぶしておくことでタレにとろみが出るのもポイント。お弁当のおかずにもよさそうだ。

夏本番を迎え、地元野菜を活用した料理で暑さを乗り切りたいものだ。