「あっ」という間に短い梅雨が終わり、早くも真夏の暑さに見舞われている福岡。平日、正午過ぎの中央区・天神には、この日も強烈な日差しが降り注いでいた。道には、昼時にもかかわらず、人の姿がほとんど見られない。いつもなら多くのビジネスマンや買い物客で賑わう昼時の天神だが、人の姿はまばらだ。

暑さを避け人々が向かった先は…

一体、皆どこへ行ったのか? 行き先は、天神地下街。天神中心部の地下に広がる地下街には、多くの人通りがあった。

この記事の画像(11枚)

「地下街はありがたい。生き返りました。全部、地下で繋がってくれたらいいのに」と話す女性など、涼し気に歩く人々で地下街はやや混雑していた。

実際、暑さが通行量の多さに関係しているのか?『天神地下街開発』の森髙凌平さんは「暑さと通行量は関係あると思っている。実際に直近の数字も前年比で2割ほど通行者数が増えている」と話す。例年より早く暑くなった2025年は、6月中旬以降の通行量が2024年と比べ2割増えているというのだ。

「地下街の気温は、夏は26度、冬は22度になるように調整しています。ちょっと地上は暑いので、歩くのもぐったりすると思うが、快適な天神地下街を楽しんで頂いて、お店も含めて、いろいろお買い物をして頂ければと思います」と話す森髙さん。

全長590メートルに約150のテナントが軒を連ねる天神地下街。人出の多いこの時期は、各店舗にとって顧客を増やすチャンスでもあるのだ。

魅惑の“夏スイーツ”が地下街に

そんななか、開催されていたのは、地元の情報誌などを招いた夏メニューの合同試食会。天神地下街の運営会社が初めて企画し12店舗が参加した。

企画した『天神地下街マネジメントセンター』の森野駿一さんは「最初は、アパレル店が多かったが、徐々に飲食店も増えてきてバリエーションも増えてきた。梅雨もすぐ明けてすぐ夏になったので今回、一堂に夏メニューの撮影会をして広く知ってもらうおうと」と話す。

店舗で試食できる夏メニューを求めて取材班がまず向かったのが『五ケ山豆腐ソイカフェ』。ヘルシーな豆腐スイーツなどを提供している。早まった梅雨明けと猛烈な暑さに1週間前倒しで2種類の豆乳フルーツスムージーの販売を始めた。早くも売れ行き好調だという。

また続いて訪れた『トリュフベーカリー』では7月中旬から、八ヶ岳の天然水を使用した2種類のソーダを販売する予定だ。

さらに、だし茶漬けと肉うどんの専門店『えん』で販売されるのは、野菜たっぷりの『冷汁』。味噌出汁にイリコや胡麻を加えた宮崎の郷土料理のアレンジメニューだ。

福岡県内では、この先も厳しい暑さが続く見込み。夏メニューでひとときの涼をとってみては。

(テレビ西日本)

テレビ西日本
テレビ西日本

山口・福岡の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。