新潟県内でも徐々に販売が始まっている随意契約された備蓄米。今後、様々な食品の値上げが懸念される中、6月28日、三条市のスーパーでもその安さを求め、買い物に訪れる人の姿が見られました。
帝国データバンクによると、7月の食品の値上げは去年の同じ月と比べ、約5倍の2105品目に上ります。
ミツカンは主力のポン酢や鍋つゆ、納豆商品を値上げ。また、エスビー食品はカレールウや香辛料などの一部価格の引き上げを発表しています。
値上げの勢いが増す中、28日、三条市のスーパーで開店前から並んだお客が買い求めようとしていたのは…
【お客】
「備蓄米。やっぱり安いコメのほうがいい」
【記者リポート】
「スーパーの入り口付近にはご覧のように備蓄米の特設コーナーが設置されている」
随意契約で仕入れた2021年度産の備蓄米いわゆる“古古古米”です。
5kg入りが50袋用意され、価格は2000円を切る1922円。6月上旬に競争入札で仕入れた備蓄米と比べると、1700円以上安い価格で販売されていました。
【お客】
「コメをなかなか買えない。ありがたい」
また、この日は備蓄米の試食も用意され、お客はその味に納得した上で購入を決めていたようです。
【お客】
「格安だし、試食させてもらっておいしかった。良いと思って、(銘柄米と)そんなに変わらない」
6月16日~22日までの1週間にスーパーで販売されたコメ5kgあたりの平均価格は前の週より119円下がり3801円に。
5週連続の値下がりとなっていますが、こちらの店舗では一部の問屋から仕入れの量に制限がかけられる状態が続いていて、備蓄米の流通によるコメ不足解消の実感はいまだ薄いといいます。
【スーパーマルセン 太田雅悠 専務取締役】
「コメは依然潤沢ではなく、まだ不足ぎみ。需要と供給のバランスの修正をてこ入れできるような施策が備蓄米以外で出てくればうれしい」