「仕事場に弁当を配達してほしい」と注文し、代金を踏み倒す被害が相次いでいるそうです。
今回、代金を支払わない男性を取材しました。

ごみ出しのためアパートから出てきた男性。
総額30万円以上の弁当代を踏み倒しているとみられる人物を番組が直撃しました。

4月末、神奈川・相模原市の弁当店にかかってきた1本の電話。
男性はAと名乗り、「仕事場に弁当を配達してほしい」と依頼。

注文を受け男性のもとを訪ねた店長は、その印象について次のように話します。

ほっこり-小さなごはん屋さん- 三浦紗織店長:
50代後半から60代前半かなという感じの男性。冗談も交えてというか、お姉さんと会えてうれしいみたいな。

店は翌月から弁当の配達を開始。
注文は、電話やショートメッセージで受けていましたが、その内容には少し違和感を覚えるものが。

仕事場への弁当の注文に酒を追加できるか確認してきたのです。
また、当初は対面で弁当を配達していましたが、その後、“現場に出ている”として置き配を指定。

注文数は日を追うごとに増え、半月を過ぎた辺りには1日10人前の注文が入るほどに。

ところが弁当代の振込日について店が電話で確認した際、男性は驚きの頼み事をしてきたのです。

(当時の音声)
店側:
そうしたらじゃあ、13日にまずお支払いしていただければと思うので。

A:
5万円貸してほしいんですよ。

店側:
5万円を貸す?貸してほしい?

A:
お願いされるの無理ですか?

店側:
お金を貸すのはちょっと難しいですね。

男性は“5万円貸してほしい”と要求。
その後、代金が振り込まれることはなく、男性とは連絡が取れなくなってしまったといいます。

ほっこり-小さなごはん屋さん- 三浦紗織店長:
総額約28万円ですね。人の優しさにつけ込んで、自分が利益を得ようとするのはやめてください。

この店は被害内容をSNSに投稿。
すると、近隣の店舗でも、同じ人物による被害を受けていたことが分かったのです。

とり道楽 相模原店・石川英慶店長:
1月9日から4月まで毎日、お弁当の注文が入った。

この店は1月分の弁当代が支払われず、途中で配達を停止。
店は男性に電話などで支払いを求めていましたが、連絡が取れなくなったといいます。

とり道楽 相模原店・石川英慶店長:
被害は全部で7万5000円くらい。毎日毎日、届けてコツコツやっているものを結局だます手口というのは、ちょっと許せない。

取材班は配達先の男性のもとへ。

弁当を配達していた部屋は29日、人がいるのか明かりがついていました。

そして30日、その部屋から出てきたのは、被害に遭った店の店員が注文を受けた男性だったのです。

男性:
(Q.お弁当の配達依頼したことは?)違う違う、してない。(Q.Aさんではない?)違う。何の用だあんたは。(Q.お弁当の)違うよ!知らねーよバーカ!(Q.お弁当の支払いがされていない)知らないよ、足が悪いんだよ!

男性は終始「違う」と答えながら部屋へと戻っていきました。
被害に遭った店はどちらも警察に相談しています。