戦争の記憶を後世に残すため、県内に「公設資料室」の設立を求める有志たちが吉村知事と面会し、設立に向けた意見交換を行った。
吉村知事と面会したのは、第二次世界大戦の記憶を伝える公設資料室の設立を求める
下山礼子さん(74)と、賛同者の1人・九里廣志さん(78)2人。
下山さんは、亡くなったおじが書き残したシベリア抑留の体験の絵・文章などを発見し、その思いを後世に伝えたいと考え、6年前に村山市の自宅のガレージを改修して個人的な資料館をオープンした。
しかし個人の活動には限界があると感じ、今回、公設資料室の設立を求める活動を始めた。
県によると、県内で戦争に関わる資料を展示しているのは県立博物館教育資料館だけで、展示は戦争中の教科書や当時の学生の服装などの再現が中心で、戦争の悲惨・平和の尊さを伝える展示はほぼないという。
(小さな小さな平和祈念館・下山礼子さん)
「『二度と戦争はしたくない』というおじの言葉を私は過去のものとするのではなく、何とかして後世に伝えなくてはと思っている」
吉村知事は、「今後どのような形で公設資料室を設立できるか意見を交わしながら検討していきたい」と話した。