岩手県は激甚化する洪水災害に対応するため、水防警報を発表する際の基準として水防団が出動の準備をする目安となる「準備水位」を新たに河川ごとに設定し、6月に運用を始めました。
水防警報とは県内49の河川について水防活動を行う必要がある場合に知事が発表するもので、これまでは水防団が待機する水位と出動する水位の2つの基準が設けられていました。
県では6月から従来の2つの基準の間に、水防団が出動に向けて準備を始める水位を示す「準備水位」を河川ごとに新たに設定し運用を始めました。
これは線状降水帯などによって急激に水位が上昇する事例に迅速に対応することが狙いで、県河川課では「円滑な水防活動を行うため水位ごとの活動内容を明確にした」としています。
また県は2024年8月、大雨で氾濫しながら流域に避難指示が出されなかった盛岡市の米内川について、5月末、新たに避難判断水位などを定める河川として指定した上で水防警報の運用を開始しています。