現地時間17日早朝、イタリア・ローマの観光名所「スペイン階段」に高齢ドライバー運転の高級車が“侵入”。何度もブレーキを踏みながらゆっくり階段を下り続け、身動きが取れなくなった瞬間をカメラが捉えた。イタリアでは日本同様、高齢者による事故が社会問題になっているという。
何度もブレーキ踏みながら…
車体を左右に揺らしながら階段をゆっくり下りる1台の高級車。
何度もブレーキを踏みながら、車はゆっくり階段を下り続ける。
この映像が撮影されたのは17日早朝。
場所は、イタリアの首都ローマの観光名所「スペイン階段」だ。
休日ともなると多くの観光客が訪れ、オードリー・ヘプバーン主演の名作映画「ローマの休日」など数々の映画の舞台になった場所だ。
映像はさらに続く。
途中で立ち往生…クレーンで撤去
車は階段を下り続けるも、途中で身動きが取れなくなり立ち往生。
そこへ周辺をパトロールしていた警備員が歩み寄り、声をかける様子が残されていた。
運転席から出てきたのはスーツを着たネクタイ姿の男性だった。
なぜ男性はスペイン階段を走行したのか。
男性は地元当局の調べに対し、「仕事に行く途中だった」と話している。
男性が運転した車が階段を下りる直前の様子を捉えた映像を見ると、速度を落とすことなく階段のある道へ進入していた。
おそらく、矢印で記した道路に行くべきところを、間違って階段がある道に進入したとみられている。
駆けつけた警察官に検挙されたのは、81歳の高齢ドライバーだったことが判明した。
当局は免許証取り消しの必要あるかどうか検討
実はイタリアでは、日本同様、高齢者による事故が社会問題になっている。
80歳を過ぎると2年ごとの免許証の更新や健康診断が義務付けられるなど、事故を未然に防ぐ対策を講じている。
男性にけがなどはなく、アルコール検査も問題はなかったという。
その後、階段の途中で立ち往生して動けなくなった車はクレーンで持ち上げられ、階段から撤去された。
地元当局は男性の免許証について、取り消しの必要があるかどうか検討している。
（「イット！」 6月20日放送より）
