「越前国にはヒョウタンを切って横にしたような山がありました」
これは越前市にある茶臼山古墳群を題材にしたオリジナルのお話です。子供たちにふるさとの歴史を伝え、地域に愛着を持ってもらおうと、越前市の小学校で19日、地元の住民たちが作った紙芝居が披露されました。
越前市の南西に位置する標高135mの「茶臼山」は、片道15分ほどで登れる山です。その山の麓にある武生西小学校で19日、茶臼山を題材にした紙芝居が披露されました。題名は「きらり茶臼山」です。
<紙芝居の読み聞かせ>
「越前国の神山村に一つの山がありました。その山はひょうたんを切って横にしたような形をしています…」
茶臼山には市内唯一の県指定史跡の古墳群があり、古墳時代に作られた須恵器などが出土したほか、山頂付近には豪族をまつったとされる石窟もあり、歴史的、学術的にも注目されています。
<紙芝居>
「大きな石で作られた洞窟のようなところでした。入ったことある?入ったことある。中に虫がいた」
この紙芝居は、地元の山の魅力や歴史を子供たちに分かりやすく伝えようと、住民でつくる「守る会」が、紙芝居の読み聞かせなどをしている地元の団体に制作を依頼し2024年9月に完成。2025年4月から幼稚園での披露を始め、小学校では今日初めてお披露目されました。
紙芝居を見終えた児童たちは―
「(茶臼山に登ったことは)ない。あることも知らなかった」
「(洞窟は)虫がいて怖いかと思ったけど、太陽がさしてすごい。家族で登ってみたい」
紙芝居を見て、茶臼山に登ってみたくなったようです。
守る会では「茶臼山を知ってもらい、登って楽しんでもらって歴史を味わってもらいたい。子供でも登りやすい山なので、景色を楽しんでほしい」としています。
守る会では今後、市内のほかの小学校や幼稚園でもこの紙芝居を披露することにしています。