住友生命保険の元女性職員が顧客から多額の金をだまし取っていた問題の続報。会社側は依願退職した元職員に対し、懲戒解雇相当の対応とする処分を行った。
この問題は、住友生命保険山形支社新庄支部の50代の元女性営業職員が、「高金利の預金枠がある」などと架空の投資話を持ちかけ、顧客から現金をだまし取っていたもの。
住友生命保険が17日に公表した調査結果によると、元職員は2015年11月~2024年8月にかけて、顧客26人から約2240万円をだまし取っていた。
会社の調べに対し元職員は、「生活費などに充てていた」などと話し、被害額のうち4人分・約930万円を返済したが、残りは会社側が元職員に代わって弁済を続けていた。
住友生命保険は「全額弁済し、被害者への対応に一定のめどがついた」として元職員を刑事告発する方針を固める一方、「会社の信用を著しく失墜させる行為が明らかになった」として、在職中にさかのぼって懲戒解雇相当の対応とする処分を行ったことを明らかにした。
元職員は2025年1月末に依願退職しているが、会社側は社内規定に基づき、退職金の支払いを留保していた。
元職員をめぐっては、顧客など28人に銀行や消費者金融のカードを作らせ、2800万円を不正に引き出していた疑いも持たれている。