調査でわかった変化しないこと
近年、大規模な国際調査が実施され、これまでの「常識」が粉々に打ち砕かれています。
対象となったのは、29か国に住む、赤ちゃんから95歳の長寿者まで合わせて6400人で、調査結果は2021年に公表されました。

すると、20〜50代のあいだは基礎代謝量がほとんど変化しないことがわかったのです。結果をまとめたグラフを見てください。体格の影響を受けないよう、データを調整してあります。
基礎代謝量は生まれた直後に大きく増加し、乳幼児期にもっとも高くなります。その後、徐々に低下して、20歳から60歳ごろまで横ばいですね。
60歳をすぎると再び下降するものの、年に1パーセント以下のわずかな低下です。また、年齢を重ねるにつれて個人差が広がります。
いずれにしても、40歳を過ぎたくらいで基礎代謝量が下がることはありません。
それなのに太ってしまうのは、かなりの部分が、本書に収めた生活習慣の問題が原因です。「年だから、しかたない」と考えて、あきらめてしまうことが原因だともいえます。
