サッカーJ2のV・ファーレン長崎は16日、下平隆宏監督との契約を解除すると発表。新監督には高木琢也 代表取締役兼C.R.Oが再任することになり、次節の熊本戦から指揮する予定だ。V・ファーレンは15日の前半戦最終試合を引き分け、8位で折り返した。
6月22日熊本戦から高木新監督
下平監督は2024年1月にヘッドコーチに就任後、当時の監督の二重契約問題でチームの指揮をとることになり、2024シーズンは21勝12分け5敗で、3位の成績だった。

V・ファーレンは今シーズンJ2優勝、J1昇格を最大の目標に掲げているが、前半戦が終わった現在7勝7分け5敗で、8位と低迷。
田河毅宣 代表取締役社長は「優勝・昇格を目指すクラブにとって非常に苦渋の決断ではあるが、今シーズン後半をより良い方向へ導くため、今回の監督交代という決断に至った」とコメントしている。

新監督には高木琢也 代表取締役兼C.R.Oが7年ぶりに再任する。高木新監督は2013年から6年にわたってV・ファーレンの監督を務め、チームをJ1に昇格させた経験がある。
手続きが完了すれば、6月22日のロアッソ熊本とのアウェー戦から指揮をとる予定だ。
15日の大宮戦は点の取り合い
15日の明治安田J2リーグ第19節。V・ファーレン長崎は勝点差「8」で2位の大宮をホームに迎えた。J1のガンバ大阪から復帰した江川が初先発、存在感を発揮した。
序盤は押し気味に試合を進めていたものの、前半14分、クロスのこぼれ球を決められ先制を許す。
追いかけるV・ファーレンは38分、セカンドボールを拾った安部がミドルシュート!ゴールに突き刺し、試合を振り出しに戻す。
しかし、前半アディショナルタイムに失点。1点ビハインドで折り返した。
後半は、立ち上がりから目まぐるしくスコアが動いた。
7分、増山のミドルシュートは相手に当たってゴールへ。同点に追いついた。
その3分後、失点。再びリードを許す。それでも後半35分、マルコスのFKをフアンマが頭で押し込み三度、同点に!
ホームの大声援を受け、勝ち点3をねらって最後まで攻め続けるが逆転ゴールは奪えず3対3。痛み分けのドローに終わった。
下平 隆宏 監督:ここで勝ち点を縮めるための重要な一戦だったので引き分けでは誰も満足していないし、勝ち点3を取るために最後まで選手たちも必死に走り戦っていた。最後1点取れていればというシーンをたくさん作れていたので、そこを決めきれなかったのが非常に悔しい。
江川 湧清 選手:いま積み上げているものが結果として繋がっていければおのずと点も入ってくるし、攻撃は力があるチームなので、組織として守備がもっとうまくいけば間違いなく上位に行ける。

V・ファーレン長崎は勝ち点1を積み上げ8位。首位に浮上した水戸との勝ち点差は10となっている。
サポーター100人が選ぶ前半戦のMVPは?
15日の試合でシーズンも折り返し、前半戦は7勝7分け5敗で順位も8位に留まったが、それでも毎試合熱いプレーを見せてくれた選手たち。
最も輝いた選手は誰なのか。ファン・サポーター100人に前半戦のMVPを聞いた。

<ファン・サポーター>
・松澤海斗選手
「最高にかっこいい。後半戦はゴールが見たい」
「クロスを上げたりドリブルの切り返しがいい」
・フアンマ選手
「いっぱい点をとるところ」
・安部大晴選手
「長崎のユースから頑張っている。中盤に戻ってきて」
「長崎代表としても頑張ってほしい」

ファン・サポーター100人に聞いた前半戦のMVP。10位から4位には、新加入のGK後藤選手やルーキーの松本選手もランクインした。

2位はともに20票獲得で2人が選ばれた。
「頼りになる」と票を集めたのは、昨シーズンのチーム得点王、「マテウス選手」。今シーズンもここまでリーグトップの9得点を記録していて、後半戦もゴールラッシュに期待。
同じく2位となったのは、今季新加入のキャプテン「山口蛍選手」。
「選手たちを鼓舞してくれてひとつにまとめあげて勝利に導いてくれる」「いない時にどれだけ重要かわかる。結果にもつながっているので大事な選手」と、ファンの信頼も厚い。
今季、山口選手が欠場した試合は2分け4敗で勝ちがないのに対し、出場した試合は7勝5分け1敗と好成績を収めている。巻き返しをはかる後半戦に向けて、サポーターからも大きな期待の声が聞かれた。
前半戦MVPは増山選手!
前半戦のMVPに選ばれたのは「増山朝陽選手」だ。今季ここまで5得点で、アシストもリーグトップの6を記録している。

「走れる体が強い」
「スピードがすごい速くて追いつけなさそうなボールにも追いつく」
「ドリブルがすごくてボール持った時にわくわくする」
「笑顔が素敵でチームの太陽みたいな存在。どんな時も前向きの姿勢がすばらしい」
「最後まで諦めないで走ってくれるし、気持ちが良く見えるので僕らの心もわっとなる」
明るい笑顔と熱いプレーがサポーターの心をつかみ、40票を獲得した。

V・ファーレン長崎、次節は22日(日)、アウェーで16位の熊本と対戦。
リーグ後半戦のスタート。高木新監督のもと、まずは九州ダービーを制し勢いをつけたいところだ。
(テレビ長崎)