7月に行われる参議院議員選挙についてです。大分選挙区にはこれまでに現職と元職、新人の合わせて4人が立候補を表明し、夏の政治決戦に向けて着々と準備を進めています。
◆自民・現職 白坂亜紀氏
「大分がさらに発展できるように、皆様方が住みやすい地域になるように、取り組んでいきたい」
再選を目指すのは自民党・現職の白坂亜紀氏です。
2023年行われた前回の参議院の補欠選挙では自民党の公募で選ばれ投開票までわずか1か月前の決定だったにも関わらず、与野党一騎打ちの激戦を341票の僅差で制し、初当選しました。
今回は現職としての経験を生かし、地域の一次産業の発展や過疎地でも安心して住み続けられるよう医療や福祉を充実させるなど地方創生に力を入れていくと訴えます。
◆自民・現職 白坂亜紀氏
「公明党、自民党がしっかりと与党政権を行って日本を安定させなければこの国を、この国の平和を守ること、また前に進めていくことは出来ない」
5月、自民党県連と公明党県本部の、双方の代表が比例を含めたお互いの候補予定者に推薦状を手渡しました。与党一丸となって議席死守を目指します。
◆立憲・元職 吉田忠智氏
「多くの県民の皆さんからのご支持もいただいていますから、そうした皆さんを裏切るわけにはいかない。期待に応えなければいけないという思いで決意した」
一方、野党の立憲民主党は補欠選挙の雪辱を果たそうと、県連代表である元職の吉田忠智氏を再び擁立しました。
今回、吉田氏はSNSでの情報発信に力を入れていて、陣営内に専門のチームを立ち上げ、若者などに支持を広げたい考えです。
選挙戦では食料品の消費税を0%にすることや、平和を守る外交政策などを訴えていく方針です。
◆立憲・元職 吉田忠智氏
「これからの大分県の政治状況に大きな影響を与える分水嶺の参議院選挙だ。そうした思いで、全力で戦い抜く決意だ」
5月行われた事務所開きには支持基盤の連合大分をはじめ、共闘する国民民主党、社民党など関係者が集まりました。
さらに日本維新の会や共産党にも支援を呼び掛けています。
◆参政・新人 野中しんすけ氏
「大分県民の皆さんの減税をしたいと、してほしいという声を国会に届けていく」
参政党からは2024年の衆議院選挙で大分1区から出馬した新人の野中しんすけ氏が出馬を表明しました。
消費税を5%に減税することや、コメの価格高騰への対策として、農家を公務員化することで担い手を確保し、食料自給率を高めることなどを主張しています。
YouTuberとして活動する野中氏はSNSを駆使した選挙戦のほか大票田となる大分市で街頭演説を行い支持を訴えています。また、参政党として県内で比例5万票の獲得を目指します。
このほか政治団体「NHK党」に所属する新人の二宮大造氏も立候補を表明しています。
二宮氏は、月10万円のベーシックインカムの導入などを訴えていくということです。
ここからは梅田記者の解説です。
◆TOS梅田雄一郎記者
こちらがきょうまでに立候補を表明している方々です。2023年の補欠選挙の時とは構図が変わっていますね。
2023年の補選は与野党一騎打ちでしたが今回は現職、元職、新人のあわせて4人が立候補する予定です。
補選で大激戦を繰り広げた白坂さんと吉田さんに参政党の野中さんと政治団体「NHK党」の二宮さんが加わる形となりそうです。
(キャスター:現在、石破内閣は衆議院では少数与党として難しい政権運営を強いられていますね。)
そうですね。こうした中、今回の選挙の結果与党が参議院でも過半数割れとなれば石破内閣は非常に厳しい状況に追い込まれます。こうしたことから今回の参院選は政権の行方を左右する非常に重要な選挙となりそうです。
そして内閣支持率なんですが、FNNが5月に行った世論調査では石破内閣を「支持する」と答えた人は32.9%、「支持しない」と答えた人は61.0%と、国民の厳しい評価が現れています。
ただ、選挙戦でも争点となりそうなコメの問題では、県内でも備蓄米の販売が進み、実際に低価格の米が店頭に並び始めています。こうした状況が内閣支持率に影響を与える可能性もあります。
(キャスター:どんな問題が争点になりそうですか。)
2024年からくすぶっている自民党の裏金問題や、物価高対策として議論されている消費税減税、また選択的夫婦別姓の問題などで論戦が展開されそうです。