福井県内の魅力を再発見する小さな旅「小旅」のコーナーでは今回、敦賀市のレトロな街並み通称「博物館通り」を紹介します。
敦賀市相生町にある博物館通り。その名の由来は、旧大和田銀行本店です。敦賀市立博物館として活用されるようになってから、こう呼ばれるようになりました。
博物館通りのシンボルともいえるこの建物は1927年に建てられ、8年前には国の重要文化財に指定されました。重厚な造りや洋風の装飾は当時の趣を感じさせます。
真ちゅう製の柵は復元され、大理石のカウンターは一部を除き昔のまま。奥には分厚い壁で覆われた金庫も残されています。
当時としては珍しかった国産のエレベーターは、2019年に日本機械遺産に認定されました。
次に訪れたのは、隣にある「みなとつるが山車会館」です。敦賀まつりで巡行する山車が3基展示されていて、敦賀最大のイベントの魅力や、歴史を伝えています。
昭和レトロや地域の文化を感じながら石畳を進んでいくと、古い建物をリノベーションした店舗が見えてきました。花屋や美容室、カフェなどが立ち並びます。
築150年の古民家を改装した雑貨屋をのぞくと、国内外のハンドメイド品、文具やアクセサリー、せっけんなどが並んでいました。
店主は「昔ながらの雰囲気で、ちょっと隠れ家的なところが気に入って」ここに出店を決めたといいます。「客にはたくさん来てほしいけど、ちょっと大通りを歩いていたら(お店を)見つけた!みたいな、そんな雰囲気が好き」
敦賀の「博物館通り」は、ちょっとレトロな風情を感じられる、お散策コースにおすすめです。