福井県越前市で日本料理店を運営する「萬谷」が、福井地裁から破産続き開始決定を受けたことが分かった。

民間の調査会社・帝国データバンク福井支店によると、同社は1946年に越前市の中心市街地で「旅館赤星支店」として旅館業をスタート。1991年には日本料理店「おりょうり京町 萬谷」を開業した。福井・金沢・東京などにも店舗を展開し、2006年9月期には約2億5000万円の売り上げを計上していた。

しかし、コロナ禍による客足の減少や過去の設備投資による借り入れの負担に加え、物価高も直撃し、業績が悪化。2022年には売上高が約9500万円に落ち込み、2024年には約1億3000万円まで回復したものの、食材の値上がりに価格転嫁が追い付かず赤字が続いていた。

先行きが見通せないことから事業継続を断念し、福井地裁に自己破産を申請。今回の措置となった。
負債総額は約2億8100万円の見込みで、債権者は124名にのぼる。