木々の新緑が映える季節。大野市にある平家平では1万本のブナ林の新緑が見頃を迎えています。
平家平は、大野市の中心部から南に約40キロ離れたところに位置する姥ケ岳の中腹、標高約600mから1200mのなだらかな斜面です。約40ヘクタールに1万本のブナ林が広がっています。
竹内慶行記者:
「新緑が美しいこのブナ林を歩いていると、心が癒やされます」
12日は曇りで木漏れ日は見られませんでしたが、見上げれば頭上には一面に新緑が広がっていました。
登山客は「葉っぱが風に揺れているのを見ていると気持ちいい」などと話しながら周辺を散策していました。
ブナは水分を多く含み腐りやすい木ですが、やがて土に戻り、森に栄養を与えます。雨水はその土にしみこみ、湧き水となって流れ出します。そのためブナ林は「緑のダム」と呼ばれています。
平家平は以前、地元の人たちが所有していましたが、自然環境の保全と市民の憩いの場として活用しようと、大野市が1996年に購入し管理しています。
足元には薬草のオウレンが根を張り、豊かな自然の景色を引き立てます。この日は、ブナ林のすぐ横にまだ雪が残っていて、新緑のブナ林と並ぶ珍しい光景を見ることができました。
大野市の担当者は「新緑が見頃の1万本のブナ林が広がっている。ぜひ大野の絶景を楽しんでもらいたい」としています。
市によりますと、平家平のブナ林の新緑は6月いっぱい楽しめるということです。