経済や地域の発展に貢献した秋田県内の企業や団体をたたえる「中小企業振興表彰」に秋田市や鹿角市などの3社が選ばれ、11日、その取り組みが紹介されました。
中小企業振興表彰は、秋田銀行の調査・研究機関「秋田経済研究所」が将来性のある事業を展開して優れた業績を上げている県内の企業や団体をたたえるもので、2024年度は3つの企業が選ばれました。
秋田市の運送会社「秋豊ネットライズ」は、運送事業者として培った経験を生かして、太陽光を使った再生可能エネルギーで動く道路の照明を開発しました。安全で環境に優しい製品づくりが評価されました。
秋豊ネットライズの社長は「今、ドライバー不足も深刻になっているので『運送屋もこういうことができる』と、開発事業も含めて運送事業の発展に尽くしたい」と展望を語りました。
鹿角市の「タカヤ」は、主力の眼鏡販売に加え、外食や菓子店のチェーン店を開店させるなど、様々な事業を展開しています。経営の広域化と多角化で業績を安定させた点が受賞のきっかけです。
タカヤの高谷秀和社長は「目先は東北を絶対的な商売の地盤とすること。その先は次の世界が見えてくるので、そこに向け社員と歩んでいきたい」と意気込みました。
仙北市の「冨岡商店」は、地域が誇る伝統工芸品の樺細工を製造・販売しながら海外進出に取り組み、秋田の文化の普及に尽力した功績が認められました。
冨岡商店の冨岡浩樹社長は「樺細工は世界でも秋田にしかない産業。これを世界の人たちに使ってもらいたい」と抱負を語りました。
3社は、改めて企業活動を通じた地域貢献を誓い合っていました。