秋田市はあらゆる人にやさしい都市「エイジフレンドリーシティ」を目指して様々な取り組みを進めています。特に高齢化が進む秋田県内では、高齢者がいかに快適に生活できるかが実現の一つの鍵です。秋田市のホテルの新入社員が12日、身体能力の衰えを体験し、高齢者にいかに快適に過ごしてもらうかを考えました。
秋田市の秋田キャッスルホテルは、あらゆる世代が過ごしやすいホテルを目指そうと様々なことに取り組んでいます。
12日は新入社員が参加して「高齢者疑似体験会」が開かれました。高齢者が日常の中で徐々に衰えを感じる筋力・視力・聴力を、様々な道具を使いながら疑似的に体験します。
例えば、レンズがオレンジ色の眼鏡は白内障の症状が体験できます。この眼鏡をつけると色の区別がつきづらく、明るいところでは黄やピンクと識別できる色も、レンズ越しに見ると赤だけが浮かび上がります。反対に暗いところでは、深い緑や青はほとんど区別がつきません。
参加者は、この眼鏡に加えて全身に重りをつけ、ホテル内を歩きながらどんなサポートや声掛けが必要かを考えていました。
このほか、眼鏡や重りをつけたまま色の区別がつきづらい豆を箸でつかんだり、食器や布巾を持ってみたりしましたが、なかなかうまくいかなかったようです。
参加した新入社員は「自分にハンデがあると転びやすくなったり、危ないと思うことが多くあったりしたので怖いと思った」「階段とエスカレーターがすごく怖かったので、そのタイミングを見計らうことを工夫したい」と話していました。
ホテルは今後も、あらゆる人が快適に利用できる施設を目指すことにしています。