今回の大雨では鹿児島県鹿児島市と南さつま市で未明に避難指示が出され、携帯の音にびっくりした人も多かったと思います。
特に鹿児島市での避難指示は午前3時半ということで、実際に避難するか迷ったかもしれません。
鹿児島市によりますと、周りがよく見えない深夜の避難は逆に危険を伴うこともあるため、避難指示の一文には、「避難が危険な場合は、がけから離れた場所や屋内へ移動して身の安全を確保を」とありました。
雨の季節が続く中、同様の事態が再び起きる可能性も考えられますが、そんなときに私たちが取るべき行動について防災の専門家に聞きました。
未明の11日午前3時半、土砂災害のおそれが高まったとして、鹿児島市の警戒対象区域約2万5000世帯、約4万7000人に避難指示が出されました。
午前1時15分に鹿児島市に土砂災害警戒情報が発表され、避難指示はその2時間あまり後。
この時間差について、鹿児島市は避難所開設に時間を要したためと説明しています。
防災に詳しい鹿児島大学の井村隆介准教授はこのタイミングは遅かったと指摘します。
鹿児島大学・井村隆介准教授
「行政としては地域の特性を考えて、気象情報を待たないで、もっと早く10日夕方くらいに判断できたのではないか。それによって避難所がいくつか開設されれば前もって避難した人が出てきたかも」
その上で災害のリスクがある人は避難指示に対しては、しっかりと対応するべきと話しました。
鹿児島大学・井村隆介准教授
「災害に合うリスクがある人は何時に避難指示が出ても、逆に言うと避難指示が出ていなくても、自分たちで考えて行動しないといけない。朝3時に出されて暗い中で行動するのはまずい。とりあえず2階に行こう。明るくなってから避難所行こうというのもOK。ただ、そういうリスクを踏まえて、2階に行っておこうというだけで避難していない自覚はもってほしい」
では、ここであらためて大雨の備えを確認します。
災害が発生する前にハザードマップなどで避難場所や避難経路の確認をしましょう。
食料、持ち出し品などの準備も大切です。
さらに停電に備えてラジオやスマートフォンのバッテリー、懐中電灯は深夜の避難に必須です。
雨のシーズンは今後も続きます。
今できる備えを行ってください。