今後の雨の最新情報、そして2025年の梅雨の特徴や気を付けたいポイントを光岡気象予報士が解説します。
(光岡香洋気象予報士)
きょう(6月10日)は香川県・岡山県は朝から断続的に雨雲が広がりました。この後も大雨に注意となってきそうです。この後の雨雲の動きですが、瀬戸内海を中心に活発な雨雲が通りやすくなります。特にあす(11日)朝まで香川県を中心に大雨となる恐れがあります。低い土地の浸水、そして土砂災害は、雨が止んで、そして弱まってもなる可能性がありますので、お昼頃まで土砂災害などに注意してください。
そして、すでに鹿児島県では降り始めから400ミリを超えるような大雨となっています。2025年の梅雨ですが、梅雨明け、そして梅雨入りの情報を改めて確認していきたいと思います。きょう(10日)は関東甲信、そして北陸で梅雨入りの発表がありました。奄美地方から西日本、そして東日本にかけて梅雨入りとなっています。
一方、6月8日、沖縄地方では梅雨明けの発表がありました。統計開始以来、最も早い梅雨明けとなっています。この沖縄の梅雨明けが、2025年のポイントとなっていきそうです。
梅雨前線は、2025年は移動範囲が狭くなる恐れが高くなっています。
平年ですと、沖縄から本州、東北までおよそ1500キロの距離を移動します。ただ、2025年は、すでに梅雨明けした沖縄よりも北側に位置します。その影響で、平年より3分の2ぐらいの南北の動きしかありません。そのため、本州に梅雨前線が停滞しやすくなります。暖かく湿った空気が入りやすいため、局地的な強い雨、そして場所によっては大雨となる恐れが平年よりも高まっています。
そして、太平洋高気圧の張り出しも強まっていきそうです。こちらは7月上旬の太平洋高気圧の平年の位置ですが、日本列島の南岸に位置しています。ただ、2025年は張り出しが強いため、梅雨明けが早まる可能性も高くなっています。
中国地方、四国地方の平年の梅雨明けは、四国地方で7月17日、中国地方で7月19日となっていますが、平年よりも1週間から10日ほど早まる可能性が高くなっています。そのため、夏本番も早まっていきそうです。
猛暑が早くなるため、梅雨の時期から「暑熱順化」が重要になってきそうです。改めて暑熱順化の方法ですが、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動、そして、湯船にしっかりと漬かって汗をかくことがポイントとなっていきそうです。
まだ梅雨の時期ですが、しっかりと暑さ対策もしていくようにしてください。