鯖江市の伝統野菜「吉川ナス」の目ぞろえ会が10日、市内で行われました。
    
千年の歴史があるとされる鯖江市の伝統野菜「吉川ナス」は、光沢のある丸い形から「黒い宝石」とも呼ばれています。収穫の目安や出荷の基準などを確認する目ぞろえ会には、17軒の農家が参加しました。
 
農家は「寒い日が続いたので生育が少し遅れている。これからが勝負」と話します。
 
吉川ナスは栽培が難しく収穫量も少ないため、16年前には栽培農家が1軒にまで減りました。一時、途絶えかけた伝統野菜を復活させ鯖江の特産にしようと農家の有志が立ち上がり、今では27軒の農家が栽培しています。
 
地元の小学生が吉川ナスを使ったオリジナルレシピを開発するなど、伝統野菜を次世代につなぐ取り組みも始まっています。
 
農家おすすめの食べ方は―
「ジューシーさが特徴。油で焼いて味噌をつけて食べるのがおいしい」
 
吉川ナスの生産農家は前年よりも7軒増加。これまでは生産者などで結成する「伝統野菜等栽培研究会」のみで検査を行っていましたが、2025年からはJA福井県も加わり検査体制を強化。迅速な出荷体制を図ります。
  
収穫は6月末からをピークで11月頃まで続き、2024年より2万個多い約7万個を見込んでいます。鯖江市内のスーパーや嶺北を中心としたJAの直売所で販売されます。

福井テレビ
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