「アナウンサーと生理」をテーマに関西テレビの村西利恵アナウンサー(44)、谷元星奈アナウンサー(29)、田中友梨奈アナウンサー(23)が、仕事中の生理トラブルや対処法、薬でのコントロール方法など、率直な体験談を専門家のアドバイスを交えて語り合いました。

(医学的アドバイザー「まさこ女性クリニック」苅田正子医師)

■「アナウンサーの仕事と女性の体調の管理」の苦労

「アナウンサーの仕事と女性の体調の管理」について、それぞれの苦労を語りました。

【村西アナ】「報道キャスターを12年間やってたんだけど、朝から大きなニュースがあると、食事どころかトイレもままならないこともあって。『夜寝る用ナプキン』と『夜用タンポン』の両面構えで」

村西アナは、災害時に1週間取材に出た際に、生理と被った経験があったそうです。

【村西アナ】「今困ってる人が目の前にいて取材したいのにもどかしさというか、私が女性の体であることでこんなにハンディがあるのかと。やっぱり悔しかった」

【田中アナ】「なかなかトイレ行けないと気になって、仕事が手につかないとか、メンタル面にも結構負担大きいような気もします」

【谷元アナ】「現場に着いたら、トイレはどこかなっていうのを1番に探すぐらい大事な問題ですよね」

■タンポンの長時間使用は危険

タンポンの長時間の使用について、苅田医師は危険性を解説しました。

【苅田まさこ正子医師・女性クリニック】「タンポンを入れたままの状態にしてると、菌が繁殖して、小さい傷から体中に入って、トキシックショックという体の中に最近の毒素が充満しちゃってショックを起こして命を失う方もいます」

■痛みと脳の関係性は

生放送と生理2日目が被ってしまった番組ディレクターからはこんな質問が。

【ディレクター】「ずっとスタジオで立ちっぱなしだったんですけど、不思議と痛みが和らいできて。体がごまかしている?」

【苅田医師】「痛みって脳が捉えるものなので、例えば痛いって思っていたら、どんどん痛くなってきたりするんですよ。他に集中するものがあったりすると、痛みがちょっと軽減するように思ってしまう」

ただし、「その瞬間は大丈夫でも、根本的な解決ににはならない」のだそうです。

学生時代に陸上部だった田中アナや、村西アナも同じような経験が。

【田中アナ】「陸上選手時代、ウォームアップまでは痛くても1歩目走り出したらめちゃくちゃ走れるんです。直前まで痛いんですよ。でもスタートしたら生理じゃない時よりちょっと速かったりする」

【村西アナ】「わかる!私も例えば選挙当日の朝に生理になった。じゃあ今日の仕事は大丈夫だなっていう変な『験(げん)』があって。生理の日は自分の持ってる仕事のポテンシャルが10だとしたら15ぐらい出せる日なのよね」

【田中アナ】「本当にそうですね」

【谷元アナ】「全然分かんない」

【村西アナ】「めっちゃ忙しい日なんだけど、今日生理だから大丈夫だわ。私、絶対できるわ!みたいなモードに入るの」

【田中アナ】「負けないんです。メンタルが」

■谷元アナは、産婦人科の医師に言われた一言が忘れられず…

生理痛に悩み、産婦人科を訪れた谷元アナは、医師からの言葉が忘れられないそうです。

【谷元アナ】「『よくここまで我慢してましたね。そりゃ痛いですよ』って。今29歳ですけど、自分の体と向き合っておいてよかった。喉痛いな。耳鼻科行こうみたいな感じで、先月より痛いかも。(病院に)行こうでいいんですよね」

【苅田医師】「いいです。本当にいいです」

【谷元アナ】「痛みも、経血の量も人それぞれ。比べられないじゃないですか。私は元々痛みが強く出るタイプで」

■正しく服用することで体を健康に保つ「ピル」

また、生理をコントロールするための「ピル服用」についての話題も上がりました。

【苅田医師】「海外は10代の方でもピルの授業があったりとか、海外の人はピルをすごく飲んでるんですね。今、いろんな種類があります。血栓症っていう血が固まりやすい傾向が出る方がいる。それを極力減らしたタイプの超低用量ピルや、生理痛とか生理の量を減らすのは黄体ホルモン(の作用)。『ジエノゲスト』とかがそういう薬」

一方で、ピルの副作用に悩む人もいます。

【谷元アナ】「例えばタイプAのピルがダメだったら次はタイプBを頑張ってみようとか。種類によっても、1ミリグラムとか0.5ミリグラムとか量も違う」

【苅田医師】「自分にあったものを選ぶ。そのために婦人科に来てもらって、お話を伺いながら、こうしてみようかとお話できたらいいなと思ってるので」

■「閉経までピルで生理を止めていい」医師のアドバイスに衝撃

月経過多に悩んでいたという村西アナは、苅田医師に「閉経までピルで生理を止めていい」とアドバイスされたことに衝撃を受けたそうです。

【村西アナ】「経血の量が40代にしては多いから、もう自分の子供をお風呂入れる時に、自分の生理が煩わしくてしょうがない。そしたら、『閉経まで生理を薬でなくして大丈夫です』って言われたの。衝撃で。今までのこの悩みは何だったんだと」

【苅田医師】「昔の女性はたくさん子供を産んで、生理が来ていない時間が今の女性よりも長かったんですね。生理があることによって起こる病気がすごく増えてきてるんですね。妊娠を希望した時に、うまく妊娠できなくなる(ケースがある)」

薬で生理を止めることで卵巣機能の温存につながるといいます。

【苅田医師】「卵巣機能の温存にもつながってくるんですね。薬を飲んでる方が温存できる。排卵を抑える。卵子の保存(につながる)というか」

【村西】「排卵を止めてしまうと、その機能を疲れさせずに温存することができる?」

【苅田医師】「そうです」

■「薬で生理をコントロールして視界が開けた」「生理を堪能してもいい」と村西アナ

【村西アナ】「薬でコントロールしてもいいのであれば(してもいい)。その必要がなければ生理を堪能してもいいし。(私は)生理のない人生をやってみたら、こんなに仕事にパフォーマンス上がるのかとか、生活の質(QOL)が上がるのかとか、視界が開けたの。生理がなくなって薬で止めてなんだけど、なのでそういう選択肢もあるってことを知ってほしい」

また、不妊治療を経験した村西アナは、「不妊治療をした経験から言うと、20代、30代、働き盛りからずっと健康でいて損することなんて1つもない」と後輩の2人にアドバイスを送りました。


(6月7日「カンテレアナウンサーチャンネル」より)

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