IAEA(国際原子力機関)のグロッシ事務局長はロシア国営原子力企業「ロスアトム」の社長らと会談し、ヨーロッパ最大級のザポリージャ原子力発電所の安全確保について協議しました。
IAEAのグロッシ事務局長は6日、バルト海沿岸のロシアの飛び地カリーニングラードを訪問し、国営原子力企業「ロスアトム」のリハチョフ社長らと会談しました。
会談では、ロシアが占領するザポリージャ原発の安全確保について協議したということです。
また、ザポリージャ原発の再稼働についてロスアトム側は「職員の安全確保が最優先」と強調したうえで、現在、原子炉6基のうち4基に装填されているアメリカ製のウラン燃料の取り扱いについて、IAEAにアメリカとの仲介役を務めるよう求めたということです。
また、「軍事的脅威が排除された場合にのみ再稼働が可能になる」としています。
一方、グロッシ氏は「再稼働には安定した水の供給や外部電源の再開など技術的な問題を解決しなければならない」と述べるにとどめています。
グロッシ氏は2022年の侵攻開始後、原発の状況を確認するためロシアとウクライナを定期的に訪問していて、6月3日にはウクライナを訪れ関係機関と協議していました。