6月5日から大手コンビニの一部店舗で販売が始まるなど東京や大阪では随意契約をした備蓄米が店頭に並ぶなか地方は遅れをとっています。岡山・香川で安い備蓄米が手に入るのはいつになるのでしょうか。
大手コンビニの一部店舗で始まった随意契約による備蓄米の販売。ローソンは1キロ389円。その安さから東京などでは完売が相次いでいますが…岡山市のスーパーでは。
(戸田奈沙記者)
「こちらのスーパーのコメ売り場では5キロ4000円台が多く安い備蓄米はありません」
並んでいるのは備蓄米ではなく新しいコメばかり。
(グランドマート 岡本和恵取締役)
「当社には1回目の高い備蓄米ですら届いていない」
この店では随意契約した東京の会社から5キロの備蓄米を約400袋分仕入れる予定ですが、店頭に並ぶのは6月下旬になる予定です。さらに備蓄米は全て玄米の状態で届くため精米所を探す必要もあり対応に追われています。
(グランドマート 岡本和恵取締役)
「1回に5トンや10トンの量を精米できるところが岡山県内に少ない」
岡山・香川ではいつ店頭に並ぶのでしょうか。スーパーや小売業者などに、見通しを聞きました。ラ・ムーやディオは6月第2週から販売の見込み。マルナカやマックスバリュなどのイオングループは中四国エリアでの販売が6月中旬になる見込みです。
少量販売で話題となったコンビニですが、ローソンは6月14日から、セブンイレブンは6月17日から香川などで販売を開始する予定です。東京などに比べ安い備蓄米の販売が遅れる地方。コメの流通に詳しい専門家は最初に随意契約が決まった会社が大手に偏っていたことが要因だと話します。
(宇都宮大学農学部 松平尚也助教)
「最初の20万トンの契約先、上位3社が全体の25%。大手小売りは都市部に集中しているので、(地方は)店舗数が限られているので人口が集中しているところから早めに出して売りたいという思惑がある」
さらに、全国に約300カ所ある備蓄米の倉庫の多くが東日本にあるといいます。
(宇都宮大学農学部 松平尚也助教)
「備蓄米を作っている農家が東北に多い。西日本は数が少ないので後回しになっている可能性がある、輸送がネックになっている」
(消費者)
「都会だから仕方ない。できるだけ早く(欲しい)。都会は出ているから」
「早く届いてほしい。5キロ2000円程度だと有難い」
国の財産である備蓄米で生じている地方格差。岡山・香川では6月中旬から店頭で見かける機会が増えそうです。
<主な量販店の販売開始予定>
▽スーパーなど
・ラ・ムー、ディオ
6月第1週~第2週
・天満屋ストア
未定
・ゆめタウン、ゆめマートなど
未定
・イオングループ(マルナカ、マックスバリュなど)
6月中旬
・ドン・キホーテ
6月10日以降
▽ドラッグストア
・ドラッグストア コスモス
6月上旬~中旬
・セイムス
6月中旬~下旬
▽コンビニ
・セブンイレブン
6月17日から香川含む四国地方と東京・大阪で先行販売
順次全国に拡大予定
・ファミリーマート
6月下旬から
・ローソン
6月14日から
※6月5日現在の情報です。