5月29日、東京で開かれた日本一の回転寿司職人を決める大会で、岩手県盛岡市の寿司店清次郎の黒沢司さん(38)が優勝を果たしました。その日本一の技やもてなしを取材しました。
黒沢司さん・38歳は、県内を中心に7つの回転寿司店を構える「清次郎」の寿司職人で、現在は盛岡市のフェザン店で店長を務めています。
すし清次郎フェザン店 店長 黒沢司さん
「毎日たくさんのお客さまに来ていただくので、期待以上に喜んでいただくことを毎日心がけている」
黒沢さんは5月29日、日本一の回転寿司職人を決める「第10回全日本回転寿司MVP選手権」に出場しました。
黒沢さんは、寿司を握る上でのスピードや精度を求められる「技術部門」と、接客の仕方や商品知識が試される「演出部門」でいずれも高い評価を獲得し優勝しました。
全国から出場した回転寿司職人13人の頂点に立ちました。
すし清次郎フェザン店 店長 黒沢司さん
「7~8年前に決勝に行けたが、今回のように入賞はできなくて、優勝できて最初に思ったのは『ほっとした』というのが一番」
実際に、黒沢さんの仕事ぶりを見せてもらいました。
寿司を握り皿に乗せるまでの時間は1貫あたりわずか6秒ほどとあざやかな手さばき。
柔らかく包み込むように握られた寿司は、丸みを帯びた美しい形となっていて職人の技が光っています。
ーーウニがあったら食べたいなと思うんですが…。
すし清次郎フェザン店 店長 黒沢司さん
「ございます、旬です。きょうは陸前高田のウニです。臭みもなく取れたての味わいをお楽しみいただけると思います」
接客では客の好みに合わせておすすめを教えてくれます。
黒沢さんは今回優勝した経験を自分を育ててくれた店に還元したいと話します。
すし清次郎フェザン店 店長 黒沢司さん
「色々な人に支えてもらい今があると思っているので、僕の経験を 少ない技術だが継承できるよう頑張っていきたい」
回転寿司職人日本一に輝いた黒沢さん。
これからもその誇りを胸に、多くの人に笑顔を届けるため寿司を握り続けます。