4日、韓国で新しい大統領が就任しました。
大きな拍手の中、ファーストレディーとともに登場したのは、3日の大統領選挙で勝利した「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)氏です。
一夜明けた4日、正式に大統領に就任。
韓国国民に向け協力を呼びかけました。
李在明新大統領:
我々を分けてしまった嫌悪との対決の上に、共存と和解、連帯の橋をかけて、夢と希望であふれる国民が幸せになる時代が始まる。
今回の選挙戦では、2024年12月の非常戒厳宣言など、前政権への批判を続け勢いに乗った李在明氏。
その選挙戦略を象徴しているのが、出陣式の際に履き替えたスニーカーです。
2022年から発売されている、このスニーカー。
選挙前、公式サイトでは3000円ほどの割引価格で販売されていました。
しかし、選挙戦が始まると一気に注目され、全てのサイズが売り切れとなっています。
一部販売サイトでは価格が10倍となる約3万円に高騰する事態となったのです。
人気が爆発した理由の1つとされているのが、その配色。
李在明氏が履いたスニーカーには、「共に民主党」カラーの青とともに、ライバル候補のカラー・赤も入っています。
李在明陣営は、与野党の支持で分断された国内の状況を「統合する象徴」として選挙戦に取り入れたのです。
こうした戦略などが功を奏し、勝利した李在明新大統領。
対日強硬派ともいわれている李在明氏は、日本をどう思っているのでしょうか。2016年にFNNが行った取材では…。
李在明大統領(2016年):
私は前に、日本に対し漠然とした拒否感があった。侵略国家であり、被害者がいた。私の母も慰安婦に連行されるところだったが逃れ、母親の友人たちは慰安婦に連れていかれた。(数年前に)日本を見て回ったことがあるが、その時、私の考えが180度変わった。日本国民がとても親切で質素で情熱があり、それを見て先入観が変わって、いい感情を持っている。
2023年には福島第一原発の処理水放出を容認した当時の政権に反発し、ハンガーストライキを決行。
スタートから19日目には健康状態が悪化し、病院に搬送される事態に。
現在、5つの刑事裁判を抱えている李在明氏。
大統領期間中には罪に問われないという法案の準備を進めているともいわれていて、政権運営にどのような影響が出るのか注目されています。