OECD(経済協力開発機構)は3日、2025年の世界経済の成長率について、2.9パーセントと、3月時点より下方修正した見通しを公表しました。
OECDの閣僚理事会が3日、パリの本部で始まったのに先立ち、世界経済の見通しが発表されました。
それによりますと、2025年の世界経済の成長率は2.9パーセントと予測し、3月時点の予測から0.2ポイント引き下げました。
また、日本の2025年の成長率は0.4ポイント引き下げて0.7パーセントと予測し、賃金の上昇による個人消費の増加や企業投資が内需を支える一方で、アメリカの関税引き上げが成長の足を引っ張るとしています。
今回の見通しでは、トランプ大統領が4月に発表した相互関税や中国に対する関税引き上げなど、一連の措置について、5月中旬時点の税率を織り込んで推計しました。
OECDは、「大きなリスクとして、貿易政策の不透明性」を挙げ、「長期にわたる政策の不確実性が経済成長の見通しを一層悪化させる」と指摘しています。