6月3日昼ごろ、仙台市青葉区の尚絅学院中学校で理科の実験中、生徒10人が体調不良を訴え病院に搬送されました。硫化水素が発生したとみられています。
記者リポート
「こちらの中学校には救急車や消防車など10台以上が集まっていて現場は騒然としています」
6月3日午前11時50分ごろ、青葉区の尚絅学院中学校で「理科の実験中、生徒が体調不良を訴えた」と教諭から通報がありました。
当時、2年生のクラスで、硫化鉄に塩酸を加えて硫化水素を発生させる実験が行われていたということです。約30人の生徒のうち、最初に3人が吐き気などを訴え、その後、授業が中断されてから別の部屋に移った生徒7人も体調不良を訴えました。
尚絅学院中学校・高校 吉谷正樹事務長
「他の生徒の状況を見て、具合いが悪いと言った生徒もいる。よく教科書であるような実験だった」
生徒10人は病院に搬送されましたが、いずれも症状は軽く、保護者に引き渡されたということです。消防が校舎を検査し安全を確認しましたが、尚絅学院は高校も含めて午後の授業を取りやめ、生徒全員を帰宅させました。
硫化水素を発生させる理科の実験は、学習指導要領の関係で5月ごろから行われることが多く、生徒が気体を直接吸い込むなどの事故が全国で起きています。