こちらはいまから54年前、1971年の映像です。

現在の伊豆の国市でトレーニングに励むのはプロ野球・巨人の長嶋茂雄さん、当時35歳です。

巨人軍のスター選手は現役時代には自主トレやキャンプで、引退後にはイベントや野球教室で何度も県内を訪れ、多くの人を魅了してきました。

そんなミスタープロ野球・長嶋茂雄さんが6月3日朝、肺炎のため亡くなりました。

89歳でした。

長嶋さんは2004年に脳梗塞で倒れたあと、懸命なリハビリを続けて2013年に国民栄誉賞に輝き、2021年の東京五輪で聖火ランナーを務めました。

村田彬 記者:
長嶋さんは現役時代狩野川沿いの河川敷を走ることで体を鍛えていたということで、こちらにはその歴史を伝えるモニュメントも置かれています

伊豆の国市では1967年から73年まで自主トレが行われました。

2本の道路は「長嶋茂雄ロード」「長嶋茂雄ランニングロード」と命名され、後世に伝えていくモニュメントが設置されています。

3日、そこには9年前に長嶋さんを迎えた元市長の姿が。

一報を聞き訪れたと言います。

伊豆の国市・小野登志子 元市長:
ものすごくきれいな方でした。お顔もキレイ、マナーもすてき。そういうところに私もポーッとなってしまって私も何を話したのか覚えていません

当時、宿泊していたのは大仁ホテル。

長嶋さんは1月5日から1カ月近く滞在すると、厳しいトレーニングと温泉での癒しを繰り返しキャンプに備えていたと言います。

その頃にも対応していた管理支配人は…。

大仁ホテル・佐々木義次 管理支配人:
長嶋さんは日本一という言葉が非常に好きだったんですね。こちらへ来て富士山を見た時にそれだけでここに決まったと。夜10時には寝て朝7時には起きて朝練に行く、その繰り返しですよね。もう神様的存在ですよね、それ以外形容しようがないですよね

当時の様子を伝える写真やサインが館内には飾られています。

そして3日、長嶋さんを追悼するボードと来館者がメッセージを書き込むノートが置かれました。

深いつながりは伊豆の東海岸でも…。

伊東スタジアムで恒例となっていた秋のキャンプです。

観光協会に勤めていた水口進吾さんは牛肉の差し入れを届け、選手の送迎も担当しました。

元伊東市観光協会・水口進吾さん:
ちょっとした時間に表に出てきてもらっていろんな話をしたりサインをもらったり、本当に気さくな方だし、声をすぐかけられる。そういう方でした

市の職員だった武井昭夫さんは選手の受け入れ練習場所の確保に努めました。

元伊東市職員・武井昭夫さん:
本当に不滅、ジャイアンツは不滅。オレも泣けてくる。長嶋さんが亡くなったことに

また、くふうハヤテ・ベンチャーズ静岡の赤堀元之 監督は「昭和の時代から野球界を牽引された偉大な方が亡くなられて、本当に残念です。心からご冥福をお祈りいたします」とコメントを寄せています。

ミスタープロ野球。

輝かしいその姿はこれからも多くの人を魅了し続けます。

テレビ静岡
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