大阪・関西万博の来場者数について大阪市の横山英幸市長は「来場者が快適に過ごせる目標設定を新たにすべき」との見解を示しました。

4月に開幕した大阪・関西万博は、先月31日の一般来場者がおよそ17万人と過去最多を記録するなど連日多くの人が訪れています。

博覧会協会は、ことし10月までの会期中に2820万人、一日最大およそ23万人の来場を想定していますが、すでにパビリオンに長蛇の列ができ、予約サイトにもアクセスが集中するなど、「混雑」が課題となっています。

大阪市の横山市長はきょう=3日、想定人数の達成よりも来場者の満足度を優先すべきとした上で、万博に来た人が快適に過ごせる来場者数の目標を新たに設定すべきとの認識を述べ、協会にも伝えていることを明かしました。

【大阪市・横山英幸市長】「どれぐらいの人数入れば、快適に過ごせるかっていうところも一定の議論が必要なんじゃないかなと思います。ポテンシャルとして20万人入れるとしても、快適に過ごせるかっていうのは、これまた協議がいると思います。

また終幕に向けてどれぐらいの人数を想定して、来た人が快適に過ごしていただくためには、どれぐらいの人数がベストで、そうなるために、どれぐらいの人数をトータルで考えていくのかっていうのは、私は一定考えて、どこかのタイミングで出すべきじゃないかなと。

(来場者)2820万人は想定ですけど、その想定は愛知万博の時の数から想定して出された数字ですけど、あのままあの数字(の来場者の実現)をやって、来場者が快適に過ごせるかっていうと、多分それちょっと別次元だと思います。

1カ月ぐらいの期間が経ちましたから。どれぐらいの人間が入ったらもう会場で快適に過ごしていただけて、それを閉幕まで考えたときに、(想定来場者数が)今どうあるべきっていうのを計画立てた、本来の想定人数というか、快適に過ごしていただけるキャパシティ=『コンフォートキャパシティ』。それを共有すべきというのは、僕は思いとしてはあります」

そして「想定来場者数の2820万人よりも下回っても快適な数を優先すべきと思うか」と聞かれ、「そう思います」と肯定し、次のように説明しました。

【大阪市・横山英幸市長】「2820万人にこだわりすぎて快適に過ごせないのであれば、来場いただいた方の満足度につながっていかないでしょうし、無茶な計画を立てて、リピーターが減っていくのであれば、むしろ逆に来場者が減ってしまう結果に繋がらないのかなと思います。

運営の収入、収支や快適に過ごしていただくためのキャパシティのビジョンというのを持った上で戦略を立てていく。それ2820万人とは別の議論をすべきじゃないかと。もしそれが2820万より人数下回ったとしても」

関西テレビ
関西テレビ

滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山・徳島の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。