名古屋市の公園で2日、国の特別天然記念物ニホンカモシカが、草を食べたり木陰で休む姿が目撃された。住宅街での目撃情報は1日から続き、約500m移動して公園に迷い込んだとみられる。警察は近づかず目を合わせないよう住民に注意を呼び掛け、捕獲せず自然に戻るのを待つ方針だという。
公園に現れた珍客「ニホンカモシカ」
名古屋市名東区で2日午後1時頃、現場に向かったFNNのカメラは、大きな生き物が四足歩行で公園内をゆっくりと歩く姿を捉えた。

この動物の正体は、国の特別天然記念物に指定されているニホンカモシカだ。
取材班:
午後0時40分過ぎです。公園内にニホンカモシカがいるのが確認できます。木の下をゆっくり歩いている様子です。
体長は約1mで、体は白やグレーなどの長い毛に覆われている。
また、頭には短く後ろ向きに湾曲した角が生えている。

このニホンカモシカが目撃されたのは、名古屋市・名東区の住宅街にある公園で、子供連れの家族などが多く利用する場所だ。
ニホンカモシカは公園内の草を食べていたほか、暑さを避けてか木陰に寝そべって休む様子も見られた。
名古屋市内では、1日午後から「シカみたいな動物がいる」などの通報が相次いだ。前日の1日には、2日に居た公園から約500m離れた住宅の庭などで目撃され、2日午前になってこの公園まで移動してきたという。
近隣住民:
こんなところにいると思わないから。見えました、可愛かった。おとなしいから、疲れているのかなと。
近隣住民:
国の特別天然記念物だからすごいのかなってビックリしてます。
警察・市は捕獲せず自然帰還を待つ方針
市民に対して警察からは、次のような注意が呼び掛けられたという。

近隣住民:
午前中に警察の方が来て、見かけても近寄らないでください、目を合わせないでくださいと。
ニホンカモシカは国の特別天然記念物のため、警察や市は今のところ捕獲せず、自力で元の生息域に戻るのを待つ方針だ。
5月末には、同じ個体とみられるニホンカモシカが名古屋市内の別の場所でも目撃されていて、その場所から住宅街に迷い込んだ可能性もあるという。
(「イット!」6月2日放送より)